水筒とワインの起源を探る。今欲しいのは薄くて軽くて保温性の高い水筒(笑)。

はじめに

今回は水筒についてまとめたいと思った。調べているうちに水筒とワインの関係や、ワインの起源などにも興味を持った。新しい酒を古い皮袋に盛るなとは新約聖書のマタイの福音書が出典だ。変化の激しい社会では新しいアイデアを実現するには新しい体制が必要という意味でも使われたりする。薄くて軽いリュック型のバッグを購入したので、薄くて軽い水筒が欲しいと物色している。縄文時代にワインを作っていた土器があるのはびっくりだ。

ワインの起源

ワインの起源は諸説あるが、中東の南コーカサス地方のジョージア国(旧グルジア)のカヘティ州がワイン発祥の地として有名だ。ここでは、粘土で作った「クヴェヴリ」と呼ばれる図表1のような壺を作り、マラニと呼ばれるセラー内の地中に埋めて醸造した。葡萄を木製のおけで踏み潰し、クヴェヴリに投入し、5-6ヶ月かけて発酵と熟成させ、これを別のクヴェヴリに移すことで自然濾過させるという。
図表1:古代のワイン造り

出典:Enoteca

縄文時代のワイン造り

先のクヴェヴリを見ているとどうも縄文土器を連想する。調べてみると、日本最古のお酒は日本酒ではなく、ワインだった(出典:幻の酒)。長野県八ヶ岳山麓にある藤内遺跡で紀元前4000年から3000年の頃の「半人半蛙文有孔鍔付土器」が発掘されている(図表2)。なぜワインと判明したのかというと、この土器には山葡萄の種子が見つかったからだ。また、ワインが発酵するときに生じるガスを抜くための穴もある。長野県の井戸尻考古館で現物を見れる。縄文土器の方がオシャレな気がするのは自分だけだろうか。日本語と古代イスラエル語の類似性については、4月22日の投稿「日本人の起源:日本語とヘブライ語の類似性」で言及したが、ワインの起源でも古代イスラエルと縄文時代で類似性を感じられるのは気になるところだ。
図表2:半人半蛙文有孔鍔付土器

出典:毎日新聞(2019/9/27 14:59, 最終更新 9/27 15:06)

新しいワインは新しい革袋に

まだ発酵が続いているような新しいワインを古い革袋に入れると炭酸ガスが発生し、古い皮袋では抑えられないためというのが通説だ。新しき皮袋には古き酒を、古き皮袋には新しき酒をという説もある。これは、新しい皮袋に新しいワインを入れると新革の匂いがきつい。このため、新しい皮袋には古いワインを詰めて慣らせてから、新しいワインを入れると革袋にはワインの微生物も育っているので美味しいという。新しいアイデアをでいきなり新しいメンバーで事業化するのではなく、ベテランの知恵も借りながら事業化して育てると良いということに通じる気もする。

ワインボタ

マタイの福音書に記載される皮袋とは何かと疑問になる。スペイン語ではBotaと呼び、靴と水筒と樽の意味がある。ボタがブーツになったり、ボタがボトルになったのか。ここでは水筒の意味のボタを考える。主に子羊の皮を使って、主にワインを携行するのに用いたようだ(出典:Bota語源考)。ヨーロッパに旅行したときに、現地で合流した友人がワイン好きで、このボタを土産に購入していたのを思い出す。
図表3:ワインボタ

出典:Yahoo shopping

日本古来の水筒

アイヌの水筒

日本にはワインボタのような皮での水筒は見当たらない。これは高温多湿な日本では衛生面で問題があったのかもしれない。しかし、調べるとアイヌでは鹿の膀胱をきれいに洗い、乾燥させて、水筒として利用していたようだ。なかなか面白い!
図表4:アイヌの水筒

出典:札幌市

瓢箪

小学校の頃はそろばんの塾に通うのが嫌だった。その時間にちょうど「ひょっこりひょうたん島」を放映していてドン・ガバチョなど個性的な登場人物が活躍する映像を夢中で見ていた。そんな瓢箪も日本では、飲料を携行するツールとして一般的に使われていたようだ。瓢箪の中と外をきれいにした後、柿渋を何度か塗り込んで作る。渋柿が防腐や防水の効果を持っていることを昔の人は知っていたのだろうか。素晴らしい知恵だと思う。
図表5:瓢箪

出典:コトバンク

竹筒

竹を材料として液体を保存する容器として竹筒は、日本では古来から利用されて来た。調べると竹はイネ科だった。人気アニメの鬼滅の刃でも禰豆子が咥えているのは竹筒だ。現代においても、ナイフと竹があれば、竹筒や竹のコップや竹のお箸などを作れる。話は逸れるが、竹というとエジソンが発明した白熱電球を連想する。白熱電球を最初に発明したのはスワンだったが、中国の竹を使って200時間を持たせて実用化させたのがエジソンだ。さらに世界中の竹を実験して、京都の八幡男山の石清水八幡宮の境内の真竹で1200時間を達成した。今やLED電球の連続灯火時間は4万時間だけど、当時の1200時間は超すごい記録で世界にエジソンの名前を有名にした影には京都の竹があったというのは面白い。
図表6:竹筒

出典:宮殿F+

現代の水筒

戦時中の水筒

自宅にも親父が戦地で使っていたような古い水筒があった。多分、思い入れもあり、なかなか捨てることができなかったのだろうと思った。図表7の水筒は旧日本軍将校用の水筒だという。カバーを取れば、直接火にくべて熱することもできる。実用的な造りだと思う。自分が小学校の頃もこんな感じの水筒を肩から下げて遠足とかに出かけた記憶がある。
図表7:水筒

出典:楽天

真空二重構造の水筒

最近は、保温性に優れた図表8のような水筒が普及している。スターバックスなどでは、マイボトルを持参すると少し値引いてくれた。プラスチックゴミ問題の解消に向けてもっとマイボトルの利用を推奨するのは良い試みだと思う。ただ、新型コロナの流行に対応してマイボトルには入れてくれず、コップで出されたものを自分で移し変える必要がある。これでは本末転倒な気がする。ただ、二重真空構造なので、朝いれたアイスコーヒは午後も冷たく美味しいのはすごいと思う。
図表8:真空二重水筒

出典:WOWMA

もっと軽くて薄い水筒

欲しいのは、もっと軽くて薄い水筒だ。当初は楕円柱型の水筒を探した。いくつかの候補はあったが、なかなかイメージに合うものがない。ニーズとしては、薄いもの、軽いもの、衛生的な水筒だ。現時点での有力候補は折りたたみボトルだ。できれば保温機能も維持しながら、お茶とか、アイスティーやアイスコーヒーを携行できる水筒を欲しい。図表9のような折りたたみボトルは、セキュリティの厳しいところでも大丈夫だ。特に、空港に入るときにはペットボトルは没収されるが、折りたたみボトルなら丸めておけばOKだ。飛行機に乗る前に飲み物を入れて、飲み終えたら小さく畳んで仕舞えば荷物にもならない。旅行には便利かと思った。
図表9:折りたたみボトル

出典:AliExpess

まとめ

水筒の歴史を調べたらワインの歴史が気になった。縄文時代にもワインを作っていたこと、世界最古のワイン造りで有名な中東のジョージア国がワイン発祥の地であること、そこで使っていた土器が縄文土器に少し似た感じがあることが驚きだった。水筒は、これまで材質や構造を改善して保温機能を高めてきた。今後はもっと軽量で薄くて携行性が高く、同時に保温性も高い水筒が出てくることを期待したい。

以上

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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