米倉誠一郎教授のイノベーションにかける想いは熱い。(後半)

はじめに

今回は、米倉誠一郎教授の授業を2回にわたって振りかって痛い。下は、その前半だ。今回はその続きの後半だ。歴史から学ぶの観点から話はイノベーションの話へとどんどん展開する。

米倉誠一郎教授のイノベーションにかける想いは熱い。(前半)

明治維新はイノベイティブだった

「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」とはビスマルクの言葉として有名だが、米倉先生も同じ思いから歴史を振り返っている。例えば、江戸時代から明治時代に移る時には、古い封建制度から近代的な社会に切り替わった。そしてこれを推進したのが下級武士だったというのが日本の特徴だ。日本古来の天皇制を尊重し(尊皇)し、日本を狙う海外の脅威に対抗する(攘夷)だ。特に、米倉先生が強調されたのは、この時代のイノベーションだ。つまり、武士という身分を7%の「のし」をつけて公債のようなもので買取り、さらには銀行を作り、その頭取には旧士族を当てた。旧武士の不満を収めるために西郷隆盛と大久保利通が戦ったのが西南戦争だ。しかし、この二人は幼馴染だ。実は握っていたのだろうと推測できる。私も同感だ。
出典:shibayan1954.blog101.fc2.com

デジャブとブジャデ

イノベーションとは、既存の物を組み合わせることだと言ったのはヨーゼフ・シュンペーターだ。つまり、既存のものの隠れた価値を見出し、それを別のものと組み合わせることで新しい価値を想像することがイノベーションの本質だ。そのためには、デジャブではなく、ジャデブが大切だ。デジャブ(Deja Vue)とは、まだ見たことがないはずなのに見たような気がする現象だ。この学校に通うのも自分にとってはデジャブのように感じている。そして、これと逆なのがブジャデだ。スペルはVuja Déだろうか、Vu Jà Déだろうか、どれもしっくりしない。単なるジャダレかもしれない。何れにせよ、ブジャデとは、よく知っていることから知らないことに気づくことのようだ。

なぜ財閥が日本の経済を支えたのか

財閥論はいろいろある。しかし、いわゆる三井財閥と三菱財閥は全然歴史が異なる。三井財閥の元々は越後屋だ。明治維新の時期の三井組の大番頭が「三野村利左衛門(1821年12月生)」だ。そして、この優秀な大番頭に経営を任せたことが越後屋が飛躍した大きな理由だ。一方の三菱の大元は、土佐の地下浪人だった岩崎弥太郎(1835年1月生)だ。しかし、この両者に共通するのは、海外に学ぶことの重要性を認識し、実践したことだ。例えば、團琢磨(1858年9月生)は、アメリカで鉱山学を学び、三井三池炭鉱の経営を担い、三井財閥の総帥となった。岩崎弥太郎の長男の岩崎久弥(1865年10月生)は1888年にペンシルベニア大学に留学し、その後三菱社の三代目社長として長崎造船所の近代化や丸の内地区の再開発を進めた。財閥飛躍の秘密は実は教育と人材活用だった。

学生クーポンの有効性

教育の無償化には米倉先生は反対だという。そうではなく、就学の期間に子供に対して直接補助金を支給するような学生クーポンの方が有効だという。個人的には、ベーシックマネーに興味を持っていたが、原資の問題や効果の問題もあり、困難性を感じていたが、学生クーポンはその良いところ取りだ。面白いかもしれない。他国で実践している国はあるのかを聞くと自分で調べろと逆に宿題を貰った(笑)。別途調べたい。

教育分野にも競争原理が重要

生徒の質も、先生の質も、学校の質も、やはり質を高めるには、競争原理が有効だ。この学校の授業はどれも素晴らしいが、必須の授業とオプションの授業がある。やはり競争原理が働く後者の方が質が高いと感じる。米国の授業では、生徒が授業&講師を評価する。シェアウェアと同様に、先生も生徒も同じ立場で、お互いを評価する。そんな仕組みが教育の質を高め、人材を育てることになると思う。

まとめ

授業のメモは全て「MindMap」を使って、キーワードを残している。そして、MindMapに多くのキーワードを残す授業は面白い。米倉先生の授業のメモはこれまでの授業でもっとも多い。新しい気づきも本当にたくさんある。米倉先生の授業は各四半期にそれぞれある。これからの授業が本当に楽しみだ。また、英語の授業もある。流石にちょっと躊躇していたけど、米倉先生から勧められたので、土曜日の最初の生産管理の講座を「Open Innovation」の講座に変更した。初回は見逃したけど、来週からの授業が楽しみだ。

以上

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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