GCL情報理工学特別講義I(メディアコンテンツ)の第4回:スクエアエニックス 橋本真司氏の講演

はじめに

本日のメディアコンテンツ論は、スクエア・エニックスの執行役員の橋本真司様より、ゲーム業界の未来像について講演を頂いた。特に資料はなく、さまざまなゲームにまつわる話、世界経済情勢にまつわる話、日本のコンテンツ力、今後の方向性などについてお話を伺い、最後に学生からの質問に答えて頂いた。なお、これは講義メモではない。講義を拝聴して感じたことをネットや文献で調べて理解したことをまとめたものなので、内容に問題があればその文責は自分にあり、内容が良ければ講義が良かったということだ。

ゲスト講師は橋本真司氏

昭和33年5月24日の福岡生まれだ。今月で64歳になられるが、まだまだ若々しい。ゲーム業界のコンテンツを作り上げた実績に裏付けられた自信に溢れているが、語り口は丁寧だ。自己紹介は特になく、円相場が一時、1ドル=130円70銭台まで20年ぶりの円安水準を更新したことに驚いていること、日本の株式は海外から見るとバーゲンプライスになっていることなど時事の話から始まった。半導体不足が長期化していることにも言及されていた。経営者として気になる話題だ。
(出典:駒澤大学

株式会社バンダイへの就職

橋本氏は学生時代は徳間書店でアルバイトながら機動戦士ガンダムの担当編集となり、日本を代表するアニメ演出家で当時ガンダムの総監督であった富野由悠季(よしあき)と出会う。また、スタジオジブリプロデューサの鈴木敏夫が当時の上司であり、宮崎駿さんに対する接し方、引き出しの広さなどに感銘を受けたようだ。バンダイに就職してからもガンプラ(ガンダムのプラモデル)の企画を担当するなど快進撃は続く。橋本名人として営業を担当された後は、ゲームのプロデューサを務める。1991年にコブラチームを設立し、同社は1994年にスクウェアと統合する。伝説のファイナルファンタジーを手がける頃にスクウェア本社に移籍し、その後ゲームプロデューサとして、キングダムハーツ、FF7ACなどさまざまなゲームのプロデュサーとして活躍をされた。

静岡のホビーショー

バンダイとの付き合いもまだ強いようだ。5月11日から15日まで静岡でプラモデル・模型の大見本市『静岡ホビーショー』が開催される。BANDAI SPIRITS は、ハイターゲット向けの玩具、プラモデル、コンビニエンスストアなど向け景品などの企画・開発・製造・販売を行うバンダイナムコの100%子会社だ。子供たちだけではなく大人もプラモデルは大好きだ。

(出典:BANDAI HOBBY SITE

GAFAMの強みと弱み

GAFAMに代表されるIT企業はどの会社はゲーム市場に興味を持っている。しかし、ハードが優秀なだけや、OSだけが優秀、プラットフォームだけが優秀ではゲーム市場ではなかなか戦えない。米マイクロソフトは、2022年1月に米ゲーム大手であるアクティビジョン・ブリザードを約8兆円を投じて買収することを発表した。1人称視点シューティングゲームのFPSや、コールオブデューティ、Real-time Strategyのスタークラフトなどのヒット作品を生み出しているが、これらが今後も成功するかどうかは、誰がどのように舵取りするか次第だろう。
(出典:YouTube

メタバース

メータバースについては、過去の講義でも拝聴したが、目的を明確にしてから参入すべきと橋本氏は説かれた。PR目的なのか、収益目的なのか。メタバースを維持・運営するにはコストがかかる。安易に始めても赤字が膨れて頓挫する事になる。一方で、初音ミクや96猫などのバーチャルアーティストがバーチャル梅田に出演するなど、スペシャルライブが計画されているが、これなんかは面白いと指摘されていた。

(出典:PR Times

集英社の企画力

少年漫画には、集英社が発行する週刊マガジン、講談社が発行する週刊ジャンプ、小学館が発行する週刊サンデーなどがある。どれも子供の頃から愛読していたが、最近の発行部数では下の図のように、各社減少傾向を示している。その中でも、鬼滅の刃、呪術廻戦、架空の年表などを包する週刊少年ジャンプがもっと発行部数が多い。特に集英社は企画力が素晴らしいという。
(出典:Hatena Blog)

IP戦略のグローバル化

情報通信の世界ではIPはInternet Protocolをイメージするが、コンテンツ業界のIPは Interllectual Propery の略語で知的財産権を意味する。ワンピース、ガンダム、ドラゴンボール、ポケモンは日本を代表するIPであり、日本のコンテンツは、世界の評価が高い。日本でも、コミックマーケット(コミケ)は毎年人気だ。令和元年のC96では青海会場で73万人の参加となった。コロナ禍で2020年は空白の一年となったが、2022年夏開催予定のC100に向けて準備が進められている。日本だけではなく海外でもジャパンエキスポが元気だ。2022年7月14日から17日の4日間パリでJapanExpoが二年ぶりに開催される。同様の催しは、ロンドンでも、ドイツでもブラジルでも開催れるようだ。日本のアニメは世界中で人気だ。

(出典:クロスライトジャパン

自分の強み、意志、企画を明確にする

若いうちは見聞を広めるために海外に出かけることも意味はあるけど、ビジネスで考える場合には、海外に行くことが目的ではダメだ。自分がやりたいこと、自分の強みなどをしっかりと持って、海外のさまざまな人と話をすることで新しい可能性が化学反応のように出てくるようになれば成功だ。海外との人的なパイプも今後形成したい。

質疑応答

参加した学生からはさまざまな質問が出された。質問はチャットで行い、その説明などは口頭で行った。日本語なので助かる。学生も興味のある分野なので、さまざまな質問があった。自分からは次の2つについて質問した。

自動運転とゲーム

橋本さんからは、自動車の安全を確保する意味から意味はまだ自動車の後部座席の空間で子供たちが楽しむようなエンタメでは自動車業界とゲーム業界で情報交換などを行っている。自動運転が本格化すると、さらに加速する可能性はありそうだ。

自動運転が実現すると、自動車に乗って移動している時間を自由に使えるため、エンタメ目的やゲーム目的での利用が広がると思いますが、ゲーム業界と自動車業界でのコラボの可能性や兆候はありますか?

日本の文化とアニメやゲームの企画力

橋本さんからは、確かに日本の文化はコンテンツとして素晴らしい。実際、ゲームやアニメを企画する場合にも架空の年表を作成して、ストーリーを組み立てることをしているし、プロデューサーはこのようなコンテンツを非常によく研究してヒントにしている。その意味では企画力に繋がっているといえるという回答だった。

日本の文化の奥深さがアニメやゲームの企画力に繋がっている面はありますか?日本では、戦国時代あり、平安時代の源氏物語あり、1万年を超える縄文時代ありといった日本の文化の奥深さが日本独自のような気がしました。

まとめ

今回は、ゲームの伝説的なプロデューサである橋本真司様の貴重な講演を聞けた。生で聞けなかったのは残念だけど、話を聞かなければ想像すらしていない世界だった。また、講義を聞いただけではやはり理解度が低い。稚拙だけど、自分なりに調べて、アウトプットしようとする中で理解が深まることを今回も実感した。

以上

最後まで読んで頂きありがとうございました。

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