日本を元気にする3つの可能性:給与に消費税、メガソーラの代わりにメガファーム、尖閣諸島の天然ガス活用

はじめに

様々な国の人が乗る豪華客船が事故に遭遇して沈み出した時に、船長はそれぞれの国の人にどのように説得するかというジョークがある(出典:早坂隆の「世界の日本人ジョーク集」中公新書ラクレ)。米国人には「飛び込めば英雄」、英国人には「飛び込めば紳士」、ドイツ人には「飛び込むのが規則」、イタリア人には「飛び込めば女性にモテる」、フランス人には「飛び込まないでください」といえば良いという。問題は日本人。あなたならなんというか。答えは「みんな飛び込んでいます」だと言う。良い面と悪い面があるが、いずれにせよ日本は同調圧力の高い社会だ。長らく閉塞感が続いているけど、これを長期的・短期的にどのようにすれば改善するのかを考えてみた。

朝まで生テレビ

ヒントになったのは、1月1日の深夜に放送していた「朝生」だ。日本社会がよくなると回答したのはわずか10数%だった。確かにバルブ崩壊から30年も経済が停滞している現実を見ると将来は暗いと考えがちだけど、せめて新春ぐらい明るく考えたいものだ。ない知恵を絞って3つほど考えてみた。

日本を元気にする3つの可能性

給与支払いを消費税対象にする

個人事業主になって感じることは、収入に消費税を付加してもらえることだ。5万円の売り上げには5千円の消費税を加えて5.5万円の収入になる。同時に支出する場合にも消費税を支払うので収支がトントンなら消費税もほぼ相殺されてトントンとなるし、仮に手元に残っても売り上げが1,000万円以下の場合には消費税の納税は控除される。一方、会社員の場合には、給与は消費税の対象外なので、消費税をもらえない。最初から貰えないのでそのようなものと考えがちだ。先の朝生をみていても、消費税の廃止が消費のカンフル剤となると力説している参加者がいたが、空回りしているように感じた。しかし、消費税を廃止するのではなく、給与にも消費税を支払うようにする案は検討の価値があると思う。現在は、企業は売り上げから原価を引いた粗利に人件費(給与支払い)を加えた額に一定率(10%)を乗じた金額を消費税として納付する。給与も消費税の対象となれば、単純に粗利に一定率を乗じた金額を消費税に納付する。給与を消費税の対象とした場合のメリットとデメリットを考えてみよう。デメリットよりメリットが大きいし、消費税としての大枠は維持するので、社会に対するマイナスのインパクトもないと思う。

メリット:給与所得者は、実質的な収入が10%増加する。消費が活性化すれば消費税の納税額も増加する可能性がある。企業は単に納付金額が減少するだけなので、コスト負担なく従業員の待遇改善が可能となる。

デメリット:国が企業から徴収する納付金額が減少する。

メガソーラをメガファームにする

自然環境を保護するには、自然エネルギーの活用する必要があると言うことでメガソーラの建設が進んでいる。平地の少ない貴重な日本のあちこちにメガソーラが建設されているが、一面にソーラパネルが引き詰められた施設を見て、これで自然環境を保護することにつながるのかと疑問を感じる。少子高齢化で農家の維持が困難となった耕作放棄地が増加し、経営耕地面積が減少している。メガソーラで大規模な施設を作るのではなく、大規模な農地兼ソーラを開発すべきではないか。メガソーラを建設しても儲かるのは事業者であり、一般消費者は「再エネ賦課金」の名目で補助金を負担させられているだけだ。しかし、メガファームにすれば、そこで栽培した農作物も販売できる。理屈としては、温室の屋根部分にソーラーを設置する方法だ。既存の太陽光電池では困難かもしれないが、このブログでも何度も紹介しているプロブスカイト太陽電池なら可能だ。調べると国際環境経済研究所でも「米国のノースカロライナ州立大学のリサーチャーが、条件を変えた太陽光を照射する温室でレタスを30日間種から育てて成長させ、透明な樹脂素材のソーラーパネルを使った温室でも順調に育つことを確認できたとするレポート」について言及していた。中長期的にはこれは必然的な動きになると思う。

経営耕地面積・耕作放棄地面積の推移(全国)
(出典:千葉県の耕作放棄地とは

尖閣諸島の天然ガス資源を活用する

日本は資源のない国と言われるが本当だろうか。尖閣沖に膨大な資源がある1968年に国連・アジア極東経済委員会(ECAFE)の協力で海底調査が行われた結果、「尖閣諸島周辺の海域には1095億バレルの原油埋蔵量があり、世界的な産油地域となるであろうと期待されると、石油の有望な埋蔵地域と評価された。」とされている。しかし、この事が広く認知されていないのはなぜだろう。尖閣沖の資源開発を最初に開発する先願権を有する「うるま資源開発」もまだ正確には把握できていない。すぐにも政府の許可を得て試掘権に切り替えて商業化したいところだが、中国が突然領有権を主張しはじめたため、以後40年近くにわたり試掘権の認可が棚上げされている。世界一の原油埋蔵量を誇るサウジアラビアの2,667億バレルには届かないが、1,095億バレルが日本に与える経済効果は甚大だ。1バレル100ドルとして、1000億バレルは10兆ドルだ。1ドル130円として、1,300兆円の資源だ。石油の専門家に質問した時には、石油の埋蔵量はまだ未確定だけど、天然ガスは確実にあると発言されていた。それであれば、天然ガスのパイプラインを尖閣諸島から沖縄、さらに九州に向けて敷設することができれば、日本におけるエネルギー問題や、財政問題は大きなターニングポイントを迎えるのではないか。また、このような問題をなぜ朝生で指摘する人がいないのだろう。
(出典:JCASTニュース

まとめ

今回は、ちょっと大胆なアイデアに見えるかもしれないけど、給与に消費税を加えて支給する方法と、メガソーラをメガファームにする方法、そして最後に尖閣諸島の石油・天然ガスの資源を活用する方法を提案した。どれも簡単ではなく、それぞれに難しい問題が山積するけど、明るく元気な日本にすることも可能と言うことを示したかった。そして、これらに加えて最も大事なことは子供の教育だ。それも心の教育だ。つまり、日本人としての誇りを子供達が感じられるような教育をすることだ。個人的には、このブログでも何度も展開している「実語教」に秘められた精神を子供達に伝えて、誇りと元気を取り戻してほしいと思う。

以上

最後まで読んで頂きありがとうございます。

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