はじめに
労働安全コンサルタント試験に挑戦中だ。10月18日に筆記試験を受けた。それなりに手応えがあったので、口述試験に向けて準備を進める必要がある。どのように回答するかの前に、まずはQ出しとして、どのような質問が想定されるかを考えてみたい。
10月18日の受験
当日受験したのは労働一般と産業安全関係法令だ。安全衛生技術試験協会のホームページにおいて正解が掲載されていた。これに基づくと、労働一般は22問正解(約73%)だった。また、産業安全関係法令は12問正解(80%)だ。合格基準が60%なので、70%を目標としていたが、結果的には約75%と目標を超える結果だった。初歩的なチョンボがなければ口述試験に進めそうだ。嬉しい!
(出典:安全衛生技術試験協会)
口述試験に向けて
4年前に受験した時には、産業安全関係法令のみを受験して1問足らずで涙を飲んだ。法令は全15問でそのうち6割を正解なら合格だが、8問のみ正解だった。でも今回は合格ラインを大きく上回る12問正解だったのは、繰り返しになるけど本当に嬉しい。途中挫折しそうな時もあったけど、粘って頑張って良かったと思う。今後は、口述試験への準備だ。どのような質問を受けるのか、またどのように回答するのかが悩ましい。
想定質問
想定されるのは、労働安全コンサルタントに相応しい経歴と経験と能力と見識を有しているかを問われることになると理解している。自分自身は、いわゆる監理技術者になったのは2016年であり、監理技術者としての職務を担当するのは2018年からなので5年ほどだ。その間、幸いにも大型案件としての茨城県某市区町村の防災無線や、某官公庁のフラッパーゲートのリプレース、某官公庁の大規模LAN工事などだ。いずれも工期が10ケ月から14ケ月程度の大規模な工事だった。元請け事業者として、事前の現地調査への対応や、危険を伴う作業への立ち合いや指導などだ。大きな事故は幸いなかったけど、躯体工事で穴あけ時に電灯線をショートしたり、室内工事の時に壁掛けの時計を落として破損させたり、LANケーブルの敷設時に室内に立てかけてあった蛍光管を破損させるといった物損事故を経験した。労働災害になるような事故は、自分自身では経験していないが、防災無線を搭載するための高さ20mほどの柱を取り付けるための基礎工事において、堅牢な地盤ではないため、掘削工事が難航したことがある。この時は職長を含めて協議して、手順を一部入れ替えることで対応した。つまり、通常は掘削してから金属製の円柱を設置し、そこにコンクリートを流し込むが、屈折するたびに土砂が崩れるため、金属製の円柱を設置しながら掘削することで必要な深さに円柱をセットした上で、コンクリートを流し込むことで対応した。また、会社としては携帯電話の基地局の保守点検時に鉄塔の高所からの墜落事故で保守者の死亡事故が発生している。過去に経験した事故やそれへの対応を聞かれるのは定石なため、自らの経験をもう一度しっかりと振り返って、相当問答集を作成しておきたい。
まとめ
労働安全コンサルタントの筆記試験にリベンジできたのは柳川先生が解説する「実務家のためお労働安全衛生のサイト」によるところが大きい。さまざまな過去問題の解答集なども購入したが、先のサイトの回答が適切で非常に参考になった。また、このサイトでは講師である柳川先生との情報交換が可能な掲示板があり、「おかしい」と思おうことを記載するときちんと対応いただける。1問だけ、どうしても納得できない問題があり、指摘すると、柳川先生も理解いただき修正いただいた。その時に、「間違いを指摘された受験生はその直後の試験に合格する」というジンクスがあることを教えていただいたい。暗示されやすい自分としては、そうか。自分は合格するんだと「根拠のない自信」を得ることができた。この根拠のない自信は本当に大事で、挫けそうになった時も、自分は合格するんだからこんなところで諦めてはいけないと自分自身を説得できるし、結果的に継続して勉強を続けることができた。今後、挑戦する人にも、何が大事かと言えば、「根拠のない自信」を持って、自分の合格を確信し、そのイメージに向かって努力を続けることだと伝えたい。
以上
最後まで読んで頂きありがとうございました。
拝
参考
口頭試験への準備
想定質問例1
・受験動機を教えてください。
・安全分野の経験年数を教えてください。
・過去に経験した事故や記憶に残る事故を説明してください。
・どうしたらその事故は防止できたと考えますか?
・KYとリスクアセスメントの違いを説明してください。
・中小企業経営者からお金をかけない安全対策の相談を受けた場合はどのように対応しますか?
・労働安全マネジメントシステムの内部監査のマンネリ化対策について説明してください。
・KYのマンネリ化対策について説明してください。
・リスクアセスメントについて説明してください。
・リスクアセスメントのPDCAについて説明してください。
・工学的対策、管理的対策について説明してください。
・指示したことが、徹底されない場合の指導について説明してください。
想定質問例2
・まず試験区分、番号、氏名を述べてください。
・受験動機を説明してください。
・安全に関する経歴を教えてください。
・どんな工事に携わってきましたか?
・これまでに経験した災害とその対策を教えてください。
・安全衛生委員会の運営がマンネリ化している場合に、どう対処すればよいと考えますか?
・労働安全衛生マネジメントシステムの導入にためらっている経営者からその効果は何かと相談された何と答えますか?
・労働安全衛生マネジメントシステムの導入にためらっている経営者から導入すべきか相談された。何と答えますか?
・複数の関係請負人が混在作業している元方事業者が統括管理する上での実施事項の項目を5つ説明してください。
・安全衛生教育に関して、新規入場者教育の工夫点を説明してください。
・高さ2m程度の掘削工事で想定される災害と対策をそれぞれ3つ説明してください。
想定質問例3
・区分、受験番号、名前を述べてください。
・受験動機を説明してください。
・勤務先での安全管理経験を説明してください。
・その中で経験した労働災害とその対策を説明してください。
・現在の業務で安全上留意していることを説明してください。
・車での「静電気」対策について説明してください。
・条件の悪いトンネルでの静電誘導による事故とその対策について説明してください。
・工事の協力会社殿への安全管理で留意していることを説明してください。
・労働安全衛生マネジメントについて説明してください。
・労働安全衛生マネジメントシステムとリスクアセスメントの違を説明してください。
想定質問例4
・受験番号、区分、名前を述べてください。
・受験動機を説明してください。
・安全に関する従事期間、建設業に携わった期間を説明してください。
・今までどんな建物に携わったかを説明してください。
・災害にあった事はあるか、その時の対応について説明してください。
・塗装作業をしている横で作業する時の注意事項を説明してください。
・事故を起こした時の責任は?それぞれ具体的に説明してください。
・通勤災害が多いが対策を3つ説明してください。
・ある業者が死亡事故を起こし行政処分を受けたコンサルタントを依頼されたが何をしますか?
・リスクとハザードの違いを説明してください。
・リスク低減措置の優先順位を説明してください。
・建設業労働安全マネジメントシステムについて説明してください。
・中小企業に事故が多いが何故でしょうか?
・安全帯の改正がありましたが、その内容を説明してください。
その他の想定質問
・外国人への現場で対処することを説明してください。
・リスクアセスメントを行うことで防げた災害を説明してください。
・OHSMSとは?また、OHSMSを導入後のマンネリ化防止について説明してください。
・工事計画書・作業手順書作成において工夫した点を説明してください。
・あなたはどんな安全衛生コンサルタントになりたいですか?
・コンサルタントになったと仮定して、これだけは自信があるというものはありますか?
・工事の協力会社への安全管理で留意していることを説明してください。
・建設工事に死亡災害が多い理由を説明してください。
・先行工法を3つ挙げてください。
・下請け会社の事業主に対し、積極的に安全管理へ参加させるために何をすれば良いですか?
・リスクアセスメントの実施で工夫した点はなにか
・あなたの現場で一番多い災害はなにか。
・高齢者に対して配慮すべきことを説明してください。
・作業手順を守られない時にはどのように対応しますか?
・ICTを活用した安全対策を詳しく説明してください。
・リスクの見積方法について説明してください。
・過去の経験等で本質安全化の事例と対策方法を説明してください。
・足場の法改正の内容を説明してください。
・機能安全とは何かを説明してください。
・機能安全を導入する際の留意点を説明してください。
・機械点検するときの注意点を説明してください。
・鉄道の安全と労働安全の違いはありますか?
・ヒューマンエラーの「近道行動」を防ぐ方法を説明してください。
・コンサルタントとしての信用度をどうやって上げるかを説明してください。