労働安全コンサルタントの口述試験を受けて来ました。試験官Cからの難問に戸惑う。

はじめに

本日は、労働安全コンサルタント試験の口述試験を受けた。朝から緊張したけど、とにかく終了。今日はビールでも飲んでリラックスしたい。

会場は東京国際フォーラム

試験会場は東京国際フォーラムだった。自分は、永田町で有楽町線に乗り換えて有楽町駅から歩いた。進行方向の最初の車両に乗ると楽だった。改札をでたら東京国際フォーラムまで地下でそのままいけた。これは便利だ。

受付は6階

会場はフォーラムGのガラス棟会議室だった。掲示板を見て5階に向かったら労働衛生コンサルタントの試験会場だった。労働安全コンサルタントの試験会場は1つ上の6階だったので、階段で6階に移動して、受け付けを済ませる。

注意事項

受付では、受験票を確認してもらい、次のようなことが書かれている受験者留意事項の用紙を渡された。
・受験票に記載されている内容に間違いや変更があれば申し出てください。
・控え室ではマナーモードに設定し、通話はご遠慮ください。
・控室内は飲食可能です。
・控室内は禁煙です。喫煙は喫煙所でお願いします。
・長時間、無断で控え室を出ないようにお願いします。試験時間が早まる場合があります。
・順番が来ましたら、係員が試験の区分、受験番号でお呼び出しします。
試験室へ案内するので全ての荷物を持って係員に受験票を提示してください。
・携帯電話、スマートフォン、録音機器などは試験室へ入室する前に必ず電源を切ってください。
試験室に移動した際に再度伺います。
・受験票は手に取って試験室に入室してください。
・本人確認のための写真照合時はマスクを外し、それ以外はマスクを着用してください。
・口述試験の終了後、控え室へは戻れません。そのままお帰りください。
・試験の都合上、試験時間に変更が生じる場合があります。あらかじめご了承ください。

受験生控え室

会場に到着したのが8時50分ごろで、試験開始予定が9時50分なので、1時間ほど前に到着したことになる。受験票には「30分前までに受付を済ませてください」とあるので、まずは第一ハードルはクリア。受験生控え室は、全区分共通で、椅子が各テーブルに1個、テーブルは3列x8行ほどだけど、着席しているのは半分ほど。機械、電気、化学、土木、建設の5区分があるので、各区分に2-3名の受験生が控え室にいる感じだった。9時25分になると、係の人が受験生を呼びに来た。電気区分の受験番号320027を呼んでいる。斜め前に座っていた60歳台の男性だった。ちなみに、労働安全コンサルタントの控え室にいたのは全員男性で、30歳台から70歳台まで幅広い感じだった。5階でみた労働衛生コンサルタントの受験生は女性もいたので、受験者の特徴はかなり違っていると感じた。最初の口述試験が終わった区分から呼び出しに来るけど、なぜか電気は最後の方だった。試験官が難しい質問を連発しているのだろうか。不安が走る(汗)。

面接会場

予定時間の5分前に呼びに来られるはずが、呼びに来られたのは9時47分ぐらいだった。あらかじめ荷物はまとめて、手に受験票だけ持って待っていたら、やっと呼び出しがあった。係員が受験票を確認すると、こちらへと面接会場に案内された。控え椅子に座って、次のような注意事項を聞いた。
・まずスマートフォンなどの電源はオフにしてください。(→ はい。オフにしてあります。)
・試験会場の入ったら右手のテーブルに荷物を置いてください。そのテーブルにアルコール消毒液があるので手を消毒してください。(→ はい。承知しました。)
・試験会場には試験官が3名います。荷物を置いたら、受験生の机に向かいます。
試験官から椅子に座ってくださいと言われたら着席してください。
・本人確認のためのマスクを取ってくださいと言われたら外してください。それ以外はマスクをしていてください。
・口述試験が終わったらそのまま帰宅してください。控え室には戻れません。
・以上ですが、大丈夫なら様子を見てきます。→ OKなので入ってください。
・このドアは重いので、しっかりと押して出てください。(→ はい。承知しました。本当に半端なく重かった。)

試験官は3名

試験会場には試験官が3名着席されていた。試験官Aは労働安全コンサルタントか協会の方のようで、最初に質問をされた温厚な感じの50〜60歳台の男性でした。試験官Bは厚生労働省の役員風の30~40歳台の男性でした。最後の試験官Cは大学の教授風の50~60歳台の男性でした。いずれもそれぞれ受け持ちがあるようで、3〜4個の質問を順番にされてきた。なんとか答えられたものもあるし、答えに窮したものもある。主な質問は次のようなものでした。

試験官A

Q1) 受験区分、受験番号、氏名を言ってください。
→ まあこれは基本の質問。マスクをしているので声が篭りがちなので、やや大きな声で答えたつもりだけど、ちょっと声が震えている。流石に少しは緊張しているようだ。

Q2) 受験動機を簡単にお願いします。
→ まあこれも想定質問。用意した回答のイメージで試験官の顔を見ながら答える。まあ良い感じだと思う。

Q3) これまでに経験した事故とその原因や対策について説明してください。
→ これも定番の質問。鉄塔から墜落して死亡した事故を例に説明する。

Q4) 高所作業であれば監視すると言っても限界があるのではないか。
→ 対策の説明が不十分だったようでツッコミの質問を受ける。数十mの高所だけではなく、2-3mの高所作業でもしっかり見ていれば、注意すべき作業員か、任せても大丈夫な作業員かは判断できるし、大事なことはいつも見て、必要に応じて指導して、行動を定着させることだと考えていますという感じで回答したら更問いはなかった。大丈夫かなあ。

試験官B

Q1) 労働災害を起こしたときに問われる4つの罰について説明してください。
→ これも頻出問題なので、刑事罰、行政罰、民事罰、社会罰と簡単に答える。OKのようだった。

Q2) 高齢者が活躍するために留意すべきことを説明してください。
→ これも想定の範囲内。最近の高齢者は若いし、元気だけど、高齢者は意識しているイメージと実際の身体の動きに乖離があること、バランス能力が低下する点に注意が必要。特に高所作業は必要最小限にとどめて、どうしても必要な時には補助者や支援者をつけるなどすればもっと活躍してもらえると思えますと回答。大丈夫そうだった。

Q3) 安全衛生委員会の運営をされていたと思いますが、マンネリ防止のために工夫された点を教えてください。
→ これも想定の範囲内。形式的な運営を継続するとマンネリ化しやすい。月や四半期や半期ごとにテーマを決めて、参加者でディスカッションしたり、発表しあったりすると活性化するし、マンネリ感もなくなりますと回答。これもOKそうだった。

試験官C

Q1) 環境保護のために水素活用が進んでいます。電気が着火源とならないための留意点を説明してください。
→ 技術士を3部門も持っているので専門知識は十分あると思いますがとちょっと前置きされた上での質問でした。着火源の問題なので、防爆構造かと思い、本質防爆構造(i)や耐圧防爆構造(d)、内圧防爆構造(f)について言及したけど、ちょっと物足りなそうというかズレていたかもしれない。

Q2) 天然ガスやプロパンガスに比べて水素ガスを取り扱う上での注意点や水素ガスの特徴を説明してください。
→ 水素ガスの特徴と言われてもこれは難しい。全くわからないけど、何も答えないわけにもいかないので、東日本大震災の福島原子力発電所での水素爆発の例を見ても爆発力が格段に高いため、取り扱いには注意が必要です。また、今朝の新聞で常温液化の記事がありましたが、基本は冷却しての保存なので、冷却設備が停止すると大変なので、冷却設備の電源系統の多重化や冗長化も考慮すべきと思いますと回答した。どうも期待した答えではなかったようだ。

Q3) 静電気は着火源となりえますが、静電気対策について説明してください。
→ 難しい質問では答えられないと判断いただいたのか、定番の質問に戻ってもらえた。静電気対策は事前に準備した内容を回答した。

退場

時間は測っていなかったけど、多分9:50に始まって、10:05ごろに終わったのではないかと思う。短い15分だったけど、自分にとっては非常に長い15分だった。係の人は控え室には絶対生かせない雰囲気だったで待っていて、会場を出るとそのまま真っ直ぐエレベータに向かった。お疲れ様でした。

感想

水素の件をあとで調べると、次のような特徴があった。これを答えて欲しかったのだと思う。残念。
・発火エネルギー:水素は他のメタンやプロパンに比べて発火エネルギーが小さい。
・密閉空間で爆発:水素は密閉空間では爆発するが、解放されると爆発しにくい。
・火炎の伝搬速度:水素は他の燃料に比べて火炎の伝搬速度が速い。
・浮力;水素は最も軽く、空気中での浮力も大きい。
・発火温度:水素は他の燃料に比べると発火温度は高い。
(出典:水素の安全性)

まとめ

試験官Aと試験官Bからの質問にはそれなりに答えられたと思うけど、試験官Cの回答に窮してしまった。幸い、別の質問もしてくれたので、なんとか及第点に達していてほしいと希望する。今回の失敗からの教訓だけど、水素の取り扱いが今後増えてくると、水素爆発などの労働災害が発生すると予見される。それに対しては、しっかりとリスクアセスメントを行い、本質的安全設計や、フェイルセーフ設計、関係者への教育訓練を行うことが重要と考えますと、他の質問で用意した回答を応用すれば良かったと今頃気がついた。後悔先に立たず。反省。合格発表は3月20日の予定だ。それまでは一旦忘れよう。

以上

 

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