神山まるごと高専の開講まであと10ヶ月。授業料&寮費無償化は大胆かつ魅力的だ。

はじめに

本日、神山まるごと高専(仮称)円卓会議が開催された。すでに何度か参加している。下のリンクは昨年の7月に開催された円卓会議だ。卒業後の進路の比率として、進学3割、就職3割、そしてなんと企業が4割というアグレッシブな目標が設定された。

神山まるごと高専プロジェクトの応援。起業が4割という目標。ものづくりでことづくり。ワクワク感しかない。

前回のまるごとテーブル

本年3月にも円卓会議が開催された。まさに開校まで一年という時期に、教育学者の鈴木寛さんさんの講演を拝聴した。1980年代には50%を超えていたある比率が現在は23%まで低下しているという。それが子供のいる世帯の比率だ。なんと世帯の77%は子供がいない世帯というのは驚きだった。

神山まるごと高専:教育界のイノベータが激励する熱い円卓会議だった。

時代を切り拓く学校の姿

各省庁が考える基本プラン(=プランA)に対して、経済産業省はプランBを提案して、さまざまな問題提起をするのが経済産業庁の役割だという。議論の結果プランA’かもしれないし、B’かもしれないし、Cかもしれない。どのような結論になるかが問題ではなく、省庁間で納得のいくまで議論を深めることが重要なのだという。そんな浅野大介さんは、2001年4月に東京大学大学院法学政治学研究科を修了後、経済産業省に入省される。資源エネルギー・地域経済・国際物流等の政策分野を経て、2017年に大臣官房政策企画委員として商務・サービス関連部局の再編を担当した際に「教育産業室」を立ち上げ、初代教育産業室長に就任された。神山まるごと高専へのエールの言葉を頂いた。

育てる学生像

寺田親弘(てらだちか)理事長(予定)は、育てる学生像として、デザイン力とテクノロジー力というものをつくる力をベースとして、隣人と生きる力や人と一緒に作る力、コトを起こす力など社会に関わる力を持つが学生を育てたいと抱負を示された。

 

基本情報

神山まるごと高等専門学校(仮称)は来年4月に開校する。1学年1クラス40人。スタート時の学生は40人、5年後には学生200人の学校となる。全寮制で5年間自然豊かな神山町で存分に学ぶことができる。その中で共に学ぶ学生や教授陣、学校関係者、企業関係者、神山町の人々との触れ合いが人生の財産となるだろうと期待が広がる。

今後の主なスケジュール

開校までの予定を下の図に示す。すでに2021年10月には認可申請を提出している。2022年8月には認可予定だ。認可が確定すれば9月から学生を募集し、10月から入学願書の受付を開始し、推薦入試、一般入試を経て、2023年2月には入学者を決定し、2023年4月に開校予定だ。

学費も無償化

神山まるごと高専のアグレッシブさを示すのが、学費の無償化だ。年間300万円程度の学費や量食費が必要だけど、返済不要な奨学金で実質無料とする。現時点では、とり会えず初年度入学者に限った制度だけど、寺田理事長(予定)は、これを恒常的な制度にしたいと意気込む。なぜなら、実質無料で教育を受けることができるということが、全国の天才を集める起爆剤になるからだ。

次回のまるごとテーブル

次回は、株式会社リクルートのキーパーソンをよんでの円卓会議となる。時期を聞きそびれたけど、次回はきっと認可もおりて、次のフェーズに移っている時期だろうと予想している。来春にどんなふうに神山まるごと高専(仮称)がスタートするのか楽しみでしかない。

まとめ

神山町は四国の徳島県の山間の盆地にあるエリアだ。縄文海進の時代には人々は海岸から逃れて高いところに向かった。奈良盆地に平城京ができたのも偶然ではないだろう。甲府盆地や諏訪湖の周辺などから縄文人の遺跡が多数発掘されるのも縄文人は安全な場所を求めて探したのだろう。その意味では、この神山町も海抜300mを超える高地だ。地名に「神」の文字が入っているのも何か運命的なものを感じる。神山町が古民家の活性化のために光ファイバーを引き、それを聞いたSANSANがサテライトオフィスを設置し、それがまるごと高専のプロジェクトに繋がっていく。将来はさらにどんなことにつながるのだろう。

以上

最後まで読んで頂きありがとうございました。

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