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エネルギー問題

海洋エネルギーの潜在能力は十分。問題は如何にそれを活用できるか。課題が多いが可能性も大きい。

日本は海に囲まれた島国だ。暖流も寒流もある。波の高い海もある。温暖化で海面温度も上昇する。これら海洋エネルギーによる潜在的な発電能力は国内需要の5-6倍だ。問題は現実的に活用できる量だ。まずは国内需要の1割を超えたい。海水を活用するため課題も多いが、技術開発投資を果敢に進め、実証実験や実用化を着実に進めたい分野だ。

温泉その3:地熱エネルギーを活用するフラッシュ発電と温泉で発電可能なバイナリー発電。

地熱発電の資源量は世界3位だけど実用化しているのは世界10位と、まだ伸び代がある。高温高圧を期待できる地熱発電ではフラッシュ発電が有効だし、湯温が65度C以上ならバイナリー発電で効率的でかつ安定的な発電が可能だ。そのためには、自然公園での建設許可や主任技術者の設置などの規制緩和、系統制約の解決などの対応が必要だ。

ソーラその2:ペロブスカイト太陽発電(PSC)の可能性、建材一体型太陽電池(BIPV)も効果的だ。

次世代の太陽光発電システムの開発が進んでいる。特に期待されるのはペロブスカイト太陽発電(PSC)だ。塗るだけなので製造が容易でコスト低減や効率向上が期待される。課題は有害な鉛の利用だが、この代替も京で計算すみだ。住宅などの建材に太陽光発電機能を組み込む(BIPV)も有効だ。環境や人や社会に優しいインフラを構築したい。

ソーラその1:太陽光発電の現状と傾向、メガソーラは環境破壊と大規模人災の誘因になりかねない。

はじめに エネルギー問題については、これまでも何度か投稿してきた。CO2を排出する火力発電やリスクの大きな原子力発電の利用を抑えながら需要に対応するのは簡単ではないが、その対策の一つが太陽光発電の活用だ。そんな太陽光発電をキーワードとして2回連続で投稿することにした。まずその1は、太陽光発電の現状と傾向だ。そして、明日はその2としてプロブスカイト太陽電池の可能性について解説したい。 その1:太陽光 […]

CO2削減とエネルギー問題を一挙に解決するメタネーションの可能性と課題を考える。

2050年のカーボンニュートラルを実現するための有望な技術がメタネーションだ。これは、自然エネルギーを活用して生成した水素(H2)と発電所や工場等で発生した二酸化炭素(CO2)を合成して、メタン(CH4)と水(H2O)を製造する技術だ。既存の都市ガスのインフラを活用できるというメリットもあり、期待が高まっている。

エネルギー問題解決の決め手は日露間のLNG北極海航路かパイプラインか。

ロシアと日本の関係を改善し、サハリンと本土を直接結ぶ天然ガスパイプラインの構想は魅力的だ。また、地球の温暖化は課題も多いけど、その結果として北極海航路が利用可能となりつつある。特に、ロシアのヤマル半島からのLNGを搬送するには北極海航路は魅力的だ。中韓を牽制する意味からもロシアとの関係改善は有効ではないだろうか。

エネルギー問題(その4):将来への方向性はガスパイプラインとLCCMと4Rだろう。

電力エネルギー確保の問題や発電方式別の環境への影響の考察を踏まえ、環境への影響軽減策として、北東アジアにおける天然ガスのパイプライン構想の提言、ゼロエミッションの先を目指しCO 2の吸収を目指すLCCM構想の提言、従来の3Rに再製品化(Refbricate)を加えた4Rの提言という3つの方向性と可能性をまとめた。

エネルギー問題(その3):環境への影響軽減策策は発電方式によるがCO2の回収・貯蔵やマイクロ水力は面白い。

どの発電方式も環境に影響する。その軽減策は発電方式による。CO2を実質ゼロにするには、CO2の回収や貯蔵技術が不可欠だ。水道で小規模の発電ができるマイクロ水力発電は面白い。個々の発電容量は小さくても設置数が増えれば大きな電力となる。大事なことは幅広く技術や社会動向に関心を持ち、可能な工夫や改善を繰り返すことだ。

エネルギー問題(その2):多様な発電方式での環境への影響を考える。どの方式でも環境への影響はある

人類はエネルギーを消費しながら生活している。狩猟民族の頃は太陽など自然のエネルギーに囲まれて生活してきたが、農耕民族になると灌漑工事をして水の流れを制御した。現在は、電気エネルギーなどを主に活用して生活している。電気を消費するには、発電と送電と配電が必要だ。多様な発電方式で発生する環境への影響について考えてみたい。

エネルギー問題(その1):エネルギー確保は可能。課題は環境への影響の見える化と抑制だろう。

今回は、技術士の受験生の読者を想定しながら、二次試験で出題される社会的課題のうちエネルギー問題について考えた。エネルギー問題は重要な問題だが、その原因や対応策が多岐にわたっている。有限な化石燃料をいかに効率的に活用するか、排出されたCO2をいかに回収して再利用したり貯蔵するか、技術者の知恵を試されていると思った。