令和3年度の技術士試験に合格した人は本当におめでとうございます。昨年比でさらに狭き門に。

はじめに

令和3年度の技術士試験の合格者番号が本日(3月11日)の早朝に日本技術士会のホームページに掲載された。同時に官報でも発表される。昨年の10月末に二次の筆記試験の合格者が発表されたことは以前投稿した。今回は、その筆記試験に合格した人が挑んだ口頭試験の結果発表であり、これが令和3年度の技術士試験の最終合格発表でもある。

令和3年度の技術士試験合格発表

技術部門(総合技術監理を除く)別の受験者数と合格者数の令和2年度と令和3年度の比較を下に示す。ポイントは次のとおりだ。

・受験者数は14%も増加
令和3年度の受験者数は20,161人だった。これは令和2年度の17,783名の113.37%だ。つまり、約14%も増加した。

・合格率は0.6ポイント低下=狭き門
令和3年度の総合合格率は11.2%だった。これは、令和2年度の11.8%よりも0.6ポイント低下した。

・令和3年度の口頭試験合格率は91.8%
口頭試験の合格率は、繊維部門や金属部門のように100%のところもあれば、機械部門のように65%と非常に厳しいところもある。全般的に口頭試験では約1割が不合格になるという傾向は今年度も変わらずだった。

・合格率が最も低いのは経営工学7.6%
令和3年度の部門別の合格率で最も厳しかったのは経営工学だった。かつては2割、3割が合格するお薦め部門だったが、昨年度の11.8%から4.2ポイントも低下して非常に厳しい部門になった。一方、情報工学部門は、昨年の7.6%から0.2ポイント改善した7.6%だったが以前として厳しい。自分も4部門目として情報工学にチャレンジしたことがあるが、あえなく不合格だった。情報工学部門の情報基盤は、合格者が3名、合格率が3.8%と禁止的な難関だ。やはりチャレンジするにしても部門を選ぶ必要がある。

・合格率が最も高いのは金属部門の26.4%
技術士試験を受験する人は、それぞれに専門分野があるが、その中でも選べるのであれば、自分の強みが活かせかつ合格率が比較的高いものを選びたい。例えば、繊維部門の紡糸・加工糸及び紡績・製布の合格率はなんと44.4%だ。情報工学の情報基盤の38%の10倍以上だ。森林部門も22.8%と比較的高い。これらの分野に強い人は技術士にトライしてみてはいかがでしょう。

まとめ

技術士は、技術部門最高峰の難関資格と言われている。確かに、一次試験と二次試験があり、一次試験の合格率がほぼ50%、二次試験の合格率がほぼ10%なので、トータルすると5%の難関だ。しかも、選択問題に加えて、記述問題があり、口頭試験がある。これは技術士としての基本的な知見や能力を試験することにに加えて、技術コンサルタントとしての書く力、プレゼンで話す力を高めてほしいという想いを感じる。技術士試験に合格した人は、これはゴールではなく、スタートと考えてほしい。また、今回は残念だった人は、是非自分が技術士として活き活きと活躍する姿をイメージして、それに相応しい能力を高めて、ぜひ再チャレンジしてほしい。いつか、どこかでお会いしましょう。

以上

最後まで読んで頂きありがとうございます。

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