TED視聴:バイリンガル脳のタイプと脳の構造

はじめに

バイリンガルというキーワードが目に入った。自分はバイリンガルではないけど、ネイティブのように英語を読んだり、聞いて理解できるようにはなりたいけど、なかなか道は遠い。バイリンガルとは何か、どんな脳の構造をしているのかを知りたくなった。興味をもった人はぜひ下の動画にトライしてほしいと思う。

(出典:TED動画

2つのタイプのバイリンガル

日本人は日本語で生活できるし、英語ができなくても日常生活に困ることがないためだろうか、2017年の講談社の調査によると、英語で満足にコミュニケーションを取れる人は27.4%、仕事ができるレベルの会話力があると答えたのはたった2.2%だった。一方、下の図のように世界では2ヶ国語以上を話す人は60%を占めている。母国語として最も使われているのは中国語の9.8億人だ。非母国語だけど最も使われているのは英語の15億人だ(出典)。2つの言語を話せる人はバイリンガル、3か国以上ならマルチリンガル、11言語以上の話者はハイパーポリグラット(Hyperpolyglot)と呼ぶようだ。バイリンガルにも、サイマルバイリンガルとシーケンシャルバイリンガルがある。

(出典:ボーダレスファミリー

サイマルバイリンガル(simultaneous bilinguals)

サイマルバイリンガルとは、生まれながらにして2つの言語を習得しているケースだ。言語発達の2歳以前から2つの話し言葉で定期的に話しかけられ、その言語が最終段階に至るまで定期的に話しかけられ続ける子どもに起こるという。仕事の関係で家族で赴任すると親よりも子供の方が言語習得が早い。特に、年齢が低いほどネイティブになるのも早いで、帰国してから忘れるのも早い。バイリンガルと知能は負の相関があるような研究があったが、最近の研究では認知の柔軟性、分析能力、メタ言語認知の分野においてバイリンガルの方が優れているという研究もある。親としては悩ましいところだ。

(出典:Bilingual Kidspot)

シーケンシャルバイリンガル(Sequential Bilinguals)

英語教育はこれまでは中学生になってから学習した。このような第二言語の逐次的な習得者をシーケンシャルバイリンガルと呼ぶ。日本語をしっかりと話せるようになってから、英語を学ぶべきと主張する論者も多い。また、語学を学ぶ場合にも、学ぶ言語を選べるような選択的バイリンガリズムと、選択の余地のない状況的バイリンガルがある。状況的バイリンガルとは、例えば、新しい国に移住する場合や、海外に赴任する場合、留学する場合などはその国の言語を話せなければ生活ができないので、状況的バイリンガルとなる。ただし、海外で生活するとしても、身近に日本人がいて、主に日本語で会話をすることが多いなかなか英語は上手にならない。香港に赴任した時には英語も少しは上手になったけど、ほぼ日常生活は英語で事たるため広東語は全然身に付かなかった。

(出典:YouTube

臨界期仮説(The Critical Period Hypothesis)

海外に赴任する場合にも、子供が幼児の場合には比較的スムーズに言語習得が可能だし、バイリンガルになりやすい。しかし、一定の年齢を過ぎると言語の習得が困難になる。これが第二言語習得における臨界期仮説(critical period hypothesis)だ。しかし、年を取ってからでも語学は習得できるので、この仮説の通りに本当に臨界期が存在するのかどうかは結論は出ていないようだ。

(出典:YouTube

言語野

英語をマスターするには、英語脳を作ることが先決だと言う人がいる。私もそれを支持している。英語脳を作るには、大量の英語を聞くことだ。下の図に示すように、言語を習得するときには、赤色・黄色で示した運動性言語中枢と感覚性言語中枢という2つの言語中枢が関与している。運動性言語中枢(ブローカ野)が言語の発信をコントロールする。この部位を損傷すると、話を理解することは可能ですが、話を順序立てて組み立て、音韻を発声することが困難になる。一方、感覚性言語中枢(ウェルニッケ野)は言語の受信や情報処理をコントロールする。この部位が損傷した場合、人の話は全く理解できず、思考することも障害される。人は赤ちゃんのときに耳で人が話すのを聞きながら言語を習得していく。その際にこの2つの言語中枢から構成される言語野を働かせて言語を受信し、音を覚え、意味を理解し、自分の言葉として発する。バイリンガルの脳は、モノリンガルよりも青色部分の神経細胞が増えており、通常の言語野を含めたさまざまな領域とのネットワークが強化されている。

(出典:ソクラテスのたまご

3つのタイプのバイリンガル

TED-Ed動画では、バイリンガルを次のような3つのタイプに分けていた。

タイプ1:ガブリエラ(2歳児)の場合 -compound bilingual(統合されたバイリンガル)母語習得期に、2つの言語を同時に理解するようになる。さきの分類ではサイマルバイリンガルだ。

タイプ2:ガブリエラの兄(13歳以上)-coordinate bilingual(連携したバイリンガル)学校では英語を、家庭では母語であるスペイン語をというように、別々に使い分ける。これは先の分類ではシーケンシャルバイリンガルだ。

タイプ3:ガブリエラの両親(成人)-subordinate bilingual(準バイリンガル)
母語を通して外国語を理解し、習得した人たち。バイリンガルとは言えないけど、頑張って必要な会話などはできるようになるだろう。

まとめ

学生時代にドイツ語の先生が厳しくて点数が悪いと容赦なく落第させた。実際40人クラスで4人ぐらいは毎年落第していた。なので、ドイツ語は必死に勉強した。ある時、英語を抜いたと感じたこともあるが、残念ながらすっかりと使わないので忘れている。会社に入ってからはフランス語を勉強した。アテネフランセに通ったりしたけど、なんとなく初心者コースで留まっている感じがする。英語の能力をもっと高めたいけど、英語脳を作り出すのにはやはり時間がかかるなあ。

以上

最後まで読んで頂きありがとうございました。

 

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