技術士を目指す人も合格には学習が必要だけど、合格後は研究にシフトして社会貢献したい。

はじめに

「勉強ごっこ」は役に立たないという人がいる。確かに、学生時代に勉強で優秀であっても実社会では通用するとは限らない、頭でっかちで実経験のない人間は役立たない。そんなニュアンスだと理解している。しかし、技術士になるためには試験に合格する必要があり、そのためには一定の学習は必要だ。そして、技術士が目指すべき姿は実社会の課題を解決できる人だ。そのためには社会の動向を理解し、それを解決する方法を考案し、思案し、計画して、実行する必要がある。つまり、学習と研究の両方が必要だと思う。今日はそんなことを深掘りしてみたい。

学習(勉強)と研究

マルチタレントな落合陽一さんが、教科書で知識を得ることが学習、教科書を作ることが研究と発言していた。確かにそうかもしれない。勉強とは知ること、研究とは探ることという定義も興味深い。ここで注目すべきは「探す」と「探る」は違うということだろう。「探す」はそこにあるはずの何かを見つけ出すことを指しますが、「探る」はあるかどうかわからないものを見つけ出そうとする行為だ。守破離という考え方もある。守は、教えを守り身につける段階。破は教えについて考え発展させる段階。離は、流派から離れ独自の新しいものを生み出す段階。つまり、学習が「守」であり、研究は「破や離」の段階の活動と言えるのではないか。

勉強とは「知る」こと

さまざまな定義が可能ですが、この記事では、「既に解明され、知識として体系立てられたものを学ぶこと」を「勉強」と定義します。学校の授業で教わることは、既に知識として存在している内容がほとんどです。

研究とは「探る」こと

勉強が「世の中に既に存在していることを知る行為」であるのに対し、研究とは、世の中に存在していないことや、まだ知られていないことを「探る」行為と言えます。(出典:洋々LABO)

子供時代の勉強方法

5歳の時に父親が病気で他界した。頑健で人気者で、羽振りも良かったけど、流石に母親一人のわずかな収入では苦しかった。勉強のためにと言えば買ってもらえたけど、ドリルの本はなかなか欲しいと言いにくかった。かといって、貴重な小遣いをそんなドリルに費やするよりも、美味しいお菓子を買う方がいい。そこで考えたのが自分でドリルを作る方法だった(笑)。
ステップ1: 教科書の足し算から引き算の問題を作る。掛け算から割り算の問題を作る。つまり、2+3=5という問題から、5-3=?という問題を作る。
ステップ2:自分で作った問題を解いて、教科書と照合して採点する。つまり、5-3=2と2+3=5が一致しているので正解!
ステップ3:当時の塩せんべいが1枚1円だったので、10円で煎餅を10枚買って、自分へのご褒美にする。つまり、ドリルを1枚済んだら、煎餅を1枚いただく。
ステップ4:10枚のドリルが済んだら勉強は終わり。テレビでアニメでも見てリラックス。

この勉強法の有効性

誰に教わったわけでもないし、どうやってこんな方法を思いついたのかは今となっては思い出せない。しかし、大切なことはステップ1だ。この問題を作るところで足し算や引き算、掛け算、割り算の関係を理解するということだ。ステップ2は簡単だ。だって、自分で問題を作ったのだから答えは最初からわかっている(笑)。ほぼ100%ご褒美(=お煎餅)をもらえるので勉強が好きになる。

小学校高学年での出来事

ちょっと懺悔すべきことがある。まあ時効だろう。小学校の多分5年生か6年生のことだったと思う。忘れ物をしたので、放課後に教室に戻ったら、翌朝に実施されると想定される問題が先生の机の上になぜか置かれていた。そして、子供心にまずいと思いながらつい見てしまった。そして、その夜は、その試験問題を解くための勉強をした。それまでは、教科書を漫然と読むぐらいの勉強しかしなかったけど、その日は問われている問題に解答する内容を教科書から探す作業からはじめ、求められることに解答することを意識した。そして、想定通りに試験があり、想定通りの問題があり、当然ながら良い点をもらった。ここで感じたことは、勉強をするコツが大事だということだ。

勉強のコツ

教科書を丸暗記できるような人もいるようだが、自分は暗記力は低い。社会の年代なんて、どんな意味があるのかと全く興味がなかった。しかし、こんな問題が出るかもしれないと考えながら解答を作るドリルをするようにすると、効率的に勉強できることを理解したような気がする。効率的とは、少ない勉強時間で高い得点を得ることだ。節約した時間で遊ぶことができる。

技術士の勉強法

技術士の試験問題は公開されている。こんな問題が出るよと前もって見せてくれている。なので、こんな問題が出たら、こんな風に解答しようと準備しておけば良い。これがいわゆる技術ノートだ。自分の場合には、重要そうなテーマを100個ほど集めて、それに対して、そのキーワードの概要=特徴と、課題と、その課題への対策をA4でまとめる。そして、その技術ノートを見ながら、600字の原稿用紙に特徴とか課題を書くドリルをする。原稿用紙にうまくかけた時にはそれを技術ノートにフィードバックして改善する。逆に原稿用紙にうまく書けないときは、そもそも技術ノートが行けていないので、補強する。これを3回ぐらいやると、かなり使える技術ノートになるし、まとめるべきキーワードがどんどん増えてくる。

技術士になったら研究にシフト

技術士試験に合格した後も、技術ノートを磨くべきという人もいるし、それを否定はしない。しかし、それよりも、それまでに学習した内容をベースにしてもっと深堀すべきだと思う。本当は、世の中の誰も得ていない新しい知見を得る=研究することに尽力すべきだけど、そこまででなくても、自分なりに解決できるような社会的な課題を探したり、技術動向を調べたりすることと、それをアウトプットすることだ。

アウトプット学習の勧め

技術士としての研究結果を学会で発表するのはベストだ。しかし、皆様の専門の分野の学会に登録して、その学会で発表することはなかなか大変かもしれない。そんな場合に、手頃でかつハードルの低いのがブログなどによるアウトプット学習だと思う。自分が追求したいテーマを決めて、その日にまとめられる範囲で、その時点でかける範囲で内容をまとめる。そんなことを仮に毎日毎日何年も続けると、それはかなり情報の宝庫になるのではないだろうか。ブログにアップした内容を全て記憶することは難しいけど、自分でアップした内容であれば、それをレビューすることで復習できる。その結果を整理することで学会にも発表するレベルになるかもしれない。

好奇心を持ち続ける

多分大事なことは色々な新しいことに興味を持ち続けることだろう。自分も分からないことがあるとまずネットで調べることが多い。その場合にもコツがあって、全く理解していないことは日本語のWikiで調べるが、概要を理解できたら、英語版やドイツ語やロシア語版のWikiを参照する。翻訳は最近はDoopL翻訳を愛用している。そして、そこに書かれている参考文献をネットや図書館で調べる。こんな風にどんどん深く調べていくと情報と情報の関連が理解でき、点と点が線になり、線と線でメッシュになり、色々な観点からの関連性を理解できるようになると学習のレベルはほぼ修了。そこから後は独自のコンセプトを交えて、仮説をたてて検証すると新しい発見にたどり着くことがある。これはもう研究のレベルだろう。

まとめ

技術士は実社会の課題を解決することがミッションだ。令和3年の二次試験(筆記試験)の合格者も発表された。合格した人は口頭試験に向けてダッシュしてほしい。そのためには、勉強は必要だが、それだけでは不十分だ。やはり研究することが必要だ。そして、研究成果を上げるには、テーマ選定が重要だ。どんなテーマを設定するかは、やはり自分が好きなこと、興味のあること、求められていることが候補だろう。個人的には、好きなことを好きなだけ研究し続けるのはワクワクするし、楽しい。そして、それが他人にも認められて、後追いで自分の仕事になることはなんども経験した。あなたも技術士になってワクワクしながら社会的課題を解決しませんか。

令和3年度の技術士二次試験(筆記)に合格した人は口頭試験にダッシュしよう。

以上

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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