疑問1)死因が明らかに別原因でも陽性者が死亡すると新型コロナによる死者とカウントすることは適切なのだろうか。

はじめに

新型コロナは本当に危険なのか?4つの疑問」の投稿で4つの疑問を提示した。この4つの疑問に対する答えをネットで探しても本当かどうかよく分からない。このため、アンケートをとり、その概要を「コロナ禍の意識調査(速報):怖いが8割だけど身近には死者や重篤者がいない。ワクチンの効果とリスクは肯定派と否定派が拮抗」に投稿した。今回は、その4つの疑問のうちの最初の疑問について、アンケートの結果に基づいて解説したい。

陽性者は死亡理由に関わらず新型コロナによる死者とカウントか?(疑問1

これは先に投稿したものの再掲だ。NHKまとめによると、2021年2月20日時点での新型コロナによる死者数は7443人とある。この7443人の人たちは新型コロナが死因の死者と理解していた。しかし、そうでもないようだ。つまり、コロナ感染者が死亡したらコロナによる死亡とカウントするようだ。正確に言えば、PCR検査で陽性と判定された人が死亡したらコロナによる死者としてカウントするようだ。横浜市などでは明らかに死因が異なるものは除外するが、東京都や千葉県など44の自治体では真の死因を精査していない。これはどうなのだろう。疑問が残る。
f:id:hiroshi-kizaki:20210221114208p:plain
出典:https://www.yomiuri.co.jp/national/20200614-OYT1T50084/

結論

下の表に見るように、アンケートの回答者では「分からない」という回答が最多だった。それ以外での最多としては、「新型コロナの死亡者の定義は、明らかに別の死因を除いた死者とすべき」だった。一方、ワクチン接種者の死亡者の定義は、「副反応が原因と特定できたもののみとすべき」だった。ダブルスタンダードには違和感がないようだ。

現在の定義 あるべき定義 備考
新型コロナの死亡者の定義 最多回答は「陽性者が死亡したら全て新型コロナの死者とする」だった。 最多回答は「明らかに別の死因を除いた死者とする」だった。 現在の定義は約6割、あるべき定義は約4割が「分からない」と回答。
ワクチン接種者の死亡者の定義 最多回答は「明らかに別の死因を除いた死者とする」だった。 最多回答は「明らかにワクチンに副反応と特定できた死者とする」だった。 現在の定義は約6割、あるべき定義は約4割が「分からない」と回答。

疑問1:陽性者は死亡理由に関わらず新型コロナによる死者とカウントか?

アンケートでは、新型コロナにによる死者の定義について、4択を示して、想定する現状とあるべき姿で選択してもらった。また、これと対比できるようにワクチン接種による死者の定義についても、同様に想定する現状とあるべき姿を選択してもらった。その結果を以下に示す。

新型コロナの死亡者の定義

アンケートの質問

PCR検査で陽性だった方が死亡した場合に、コロナによる死亡かどうかが不明な場合に、東京都や千葉県は死因に関係なく新型コロナによる死者としていますが、横浜市や埼玉県では医師らが死因は別にあると判断した場合には新型コロナの死者から除外しているようです。自治体によって定義が異なっていますが、現状あなた所属する自治体の定義はどれだと思いますか?また、どの定義であるべきだと思いますか?

アンケートの4肢

コロナで死亡:明らかに新型コロナが死因と特定できた死者のみカウント
別死因で死亡:明らかに別の死因であると特定できた人を除いてカウント
陽性者は全て:PCR検査で陽性だった死者は全て新型コロナの死者とカウント
分からない

アンケートの集計結果

4肢 コロナで死亡 別死因で死亡 陽性者は全て 分からない
現状の回答 10 16 19 67
現状の回答比率 8.8% 14.3% 17.0% 59.8%
あるべきの回答 22 26 18 46
あるべきの回答比率 19.6% 23.2% 16.1% 41.1%

現在の定義の結果とその分析

・4択の中では、約6割が「わからない」と回答した。
・次に多いのが「PCR検査で陽性だった死者は全て新型コロナの死者とカウント」の19人(17.0%)だった。
・さらに「明らかに別の死因であると特定できた人を除いてカウント」の16人(14.3%)だった。
・アンケートの質問文に誘導された部分があるかもしれないが、しっかりと現状を認識している方が多いようだ。

あるべき定義の結果とその分析

・4択の中では、約4割が「わからない」と回答した。
・次に多いのが「明らかに別の死因であると特定できた人を除いてカウント」の26人(23.2%)だった。
・「明らかに新型コロナが死因と特定できた死者のみカウント」があるべきと考える人も22人(19.6%)いた。
・東京都や千葉県モデルではなく、埼玉県や横浜市モデルを想定する人が多いようだ。

ワクチン接種の死亡者の定義

現在、複数のワクチンの摂取が開始しています。非常に少ない確率ですが、ワクチン摂取後に深刻な副作用が発生したり、最悪死亡する事例があります。この場合に、ワクチン接種による死亡なのかどうかを判断することは困難なケースが多いです。現在あなたが所属する自治体の対応は次のどの定義だと思いますか?また、どの定義であるべきだと思いますか?

アンケートの質問

現在、複数のワクチンの摂取が開始しています。非常に少ない確率ですが、ワクチン摂取後に深刻な副作用が発生したり、最悪死亡する事例があります。この場合に、ワクチン接種による死亡なのかどうかを判断することは困難なケースが多いです。現在あなたが所属する自治体の対応は次のどの定義だと思いますか?また、どの定義であるべきだと思いますか?

アンケートの4肢

副反応死亡のみ:明らかにワクチン接種が死因と特定できた死者のみカウント
別死因除き:明らかに別の死因であると特定できた死者を除いてカウント
接種者の全死亡者:ワクチン摂取者で死亡した人は全てワクチン接種による死者をカウント
分からない

アンケートの集計結果

4肢 副反応死亡のみ 別死因のぞき 接種者の全死亡者 分からない
現状の回答 14 15 13 70
現状の回答比率 12.5% 13.4% 11.6% 62.5%
あるべきの回答 26 21 18 47
あるべきの回答比率 23.2% 18.8% 16.1% 42.0%

現在の定義の結果とその分析

・4択の中では、約6割以上が「わからない」と回答した。
・次に多いのが「明らかに別の死因であると特定できた死者を除いてカウント」の15人(13.4%)だった。
・3番目に多いのが「明らかにワクチン接種が死因と特定できた死者のみカウント」の14人(12.5%)だった。
・現状では「副反応死亡のみ」と想定されるので多くの回答者は現状を正しくは認識されていないと言える。

あるべき定義の結果とその分析

・4択の中では、約4割が「わからない」と回答した。
・次に多いのが「明らかにワクチン接種が死因と特定できた死者のみカウント」の26人(23.2%)だった。
・「別死因を除いてカウント」であるべきと考える人は21人(18.8%)いた。
・つまり、東京都や千葉県モデルではなく、埼玉県や横浜市モデルを想定する人が多いようだ。

まとめ

ある評論家が、新型コロナによる死亡者とはPCR検査で陽性判定を受けた人で死亡した人の数だけど、ワクチン接種者の場合にはワクチンの副反応で死亡した人の数となっている。新型コロナによる死亡者もワクチン接種者の死亡者も、定義は同じにしないとおかしいという主張だ。つまり、新型コロナによる死者数は、どういう意図があるのか不明だが、死因に関わらず、PCRで陽性だった場合には新型コロナの死者としているのに自分を抵抗を感じる。一方、ワクチン接種者で死亡した場合には原因がワクチンと特定できた場合に限定しているのはおかしいという指摘だが、アンケート結果ではあるべき姿だ、新型コロナの死者の定義とワクチン接種による死者の定義は違っていることを許容する結果だった。
今回のアンケートに基づくと新型コロナによる死者の定義として、明らかに別の死因の死者は除くべきだけど、ワクチンによる死因は明らかなにワクチンが死因のものに限定すべきという意見だった。大人だなあ。

以上

最後まで読んで頂きありがとうございました。もし、参考になる点があれば、いいね(ハートマーク)をクリックして頂けると励みになります。

ITプロ人材のマッチングプラットフォームなら Bizlink をクリックしてみてください。
最新情報をチェックしよう!