主観と客観を考える。ゴルフへの応用と意識するべきは弾道イメージか。

はじめに

ドイツの哲学者フリードリヒ・ニーチェは、「この世界に事実というものはない。ただ解釈があるのみ」と言ったという。確かに、現在のコロナ禍においても、事実と解釈と想像が入り混じり、理解が困難な状況となっている。人は皆ストーリー性を求める。そしてそのストーリー性に納得感と信頼感があれば、信じてしまうのだろう。今回は、主観と客観について考えてみたい。

主観と客観

主観(Subjectivity)と客観(Objectivity)は対比語である。主観的(Subjective)は主観の派生語であり、客観的(Objective)は客観の派生語である。つまり、主観とは、自分もしくは誰かの考え方であり、思想である。一方の客観とは、個人の感情や意思とは無関係な事実である。これまで様々な哲学者がその定義について研究している。しかし、例えばここに林檎が存在するように見えるというのは客観なのか、主観なのか。実際には存在しないで単にVR等で見えているだけかもしれない。また、林檎を手にとって重さを感じる場合に、そこにあるから感じるのか、感じるからあるそこにあると言えるのか。主観と客観は相互に関係性を持つものと言えるのではないか。

失望と希望の往復

本田技研工業の創業者である本田宗一郎は、当時の本田技術研究所で「事業は、どういうものが『人に好かれるか』という研究である」と言ったという。つまり、何かで儲けようとか、事業を成功させようと言ったことではなく、限りなく主観的な目的であることが興味深い。京セラの創業者稲盛和夫が電気通信事業に参入するときに、「私心なかりしや。動機善なりや。」と何度も何度も自問自答したことは有名だ。何か事業を行う場合には、志があり、その希望に向けて邁進し、壁に阻まれて失望するが、なんとか工夫して打開策を考えて、またトライして、また阻まれて、それでもなんとか完遂する。そんな行き来がある。

(出典:グロービス

事業における主観的定義と客観的定義

主観的とは自分だけが納得できる意見であり、客観的とは誰もが納得できる事実である。事業とは何かをどのように定義するかは、人によって異なる。まさに主観的な定義がそれぞれある。しかし、客観的な定義としては、誰もが納得する定義だ。ただ、本当に100%全員が納得する定義があるのかというとそれも主観的な気がするが、まあそういうことにしておこう。

ゴルフにおける理想とは

ゴルフスウィング理論も人によって異なる。1934年に開幕したマスターズゴルフトーナメントを企画したボビー”ロバート・タイアー・ジョーンズ・ジュニア(通称、ボビージョーンズ)が書いた英語の本を読んだことがある。非常に理にかなっていて夢中になって読んだ。印象的だったのは左腕はずっと伸ばしたままという点だった。エイジシューターを目指すと宣言したけど、先は長い。ゴルフの雑誌は、雑誌の中でも色々な意見があり、読むのをやめた。ゴルフの理屈を客観的に示すドリルはないものか。しかし、それが自分の主観に合っていないと結局は納得できずに読み飛ばすことになる。なかなか難しい。
ジャスティン・トーマス
(出典:ゴルフは哲学

スウィング解析装置

ゴルフの測定器の進化が止まらない。最近、すごいと思った測定器はSwing Catalystだ。下の図の上は、トルク(回転力)の時間推移を示したものだ。つまり単純に身体の軸は反時計回りに回転するわけではなく反動がある。同様に水平方向の力と、垂直方向の力も同じような傾向のグラフとなる。大事なことは、その順番だ。つまり、まず水平方向に体重移動があり、左足に重心が乗ったら一気に回転するが、それとほぼ同時に垂直方向にも一旦脱力の後、地面反力でクラブが加速する。通常のプレイヤーはこの3つのうち一つか二つが標準以上に優れているという。自分の得意がどこにあるかを知り、その長所を伸ばすことが大事だという。この説明は客観的で理解しやすい。


(出典:Swing Catalyst)

ゴルフで主観的に意識すべきこと

問題は何を意識するかだ。ゴルフの初心者は自分のイメージと実際のスウィングが異なる。その差異を理解することで中級者にはなれるだろうい。問題はさらに上級者になるにはどうするかだ。基本が出来た上でだけど、意識するべきことが意識しなくても実行できて、意識すべきことが少なくなることだろう。コースに出たら、どのような弾道のボールで攻めるかだけを考えろと教わった。どのようなスウィングをするかではなく、どのようなボールを飛ばすかに意識を持っていった方が身体は素直に動くような気がする。

(出典:ゴルフダイジェスト

まとめ

事業を極めることとゴルフを極めることは類似点があるのだろうか。経営者でゴルフが好きな人は多いし、MBAの教授陣でも、スコアは別にして、ゴルフを愛する人が多い。少なくとも自分が納得できるようなプレイ、ベストスコアを更新するようなプレイをできるように研鑽を積みたい。

以上

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