スマホ利用の若年化とスマホネイティブと言う2つの波に翻弄されながらもスマホ利用を客観視する4コマ漫画はすごいと思う。

はじめに

子供たちはコロナ禍でどのように過ごしているのだろう。昔と違って、今はスマホやネットがあるので、TikTokに夢中になっていたり、仲の良い友達と一緒に動画を撮影して配信したりするのだろうか。日本ではコミュニケーションツールとしてはLINEが支配的だけど、さまざまなアプリやツールが出現するのだろう。子供たちは、低年齢化の波に乗って利用する年代がどんどん若年化するが、同時に乳幼児の頃からスマホを使いこなすスマホネイティブと言う波もある。そんな2つの波に翻弄されながら、自分たちを客観視して4コマ漫画にそれを表す中学生がいる。これは素晴らしいと思う。

子供のスマホ利用2つの波

子供達のスマホ利用の波は2つある。一つは年長から年少に進む低年齢化の波であり、もう一つは乳幼児から始まるスマホネイティブの波だ。そして、子供達はこの2つの波に翻弄されながらもスマホを使いこなしている。親がスマホに反対の場合には、音楽プレーヤのiPodを欲しいとせがむ、もしくは学習用のiPadを欲しいとせがむ。iPhoneもiPadもiPodも同じことが基本できる。それを買い与えた親や祖父母は知らないかもしれないが、子供たちは目的を果たすことができる。

低年齢化の波

昭和の時代には、携帯はなかった。ショルダーフォンを学校の先生が修学旅行で使うぐらいだった。平成になるとマイクロタックのようなアナログケータイが出たが、利用率は100人に一人ぐらいだった。その後、PHSが普及し、携帯が普及した。iPhoneが日本で始めた発売されたのが2008年だ。やっと一人一台の時代になった。現代はどうかといえば、2021年3月で1億8,865万台の利用なので、人口の1.5倍程度だ。当然子供たちも所有して、利用している。持たせた時期で多いのは、中学3年や小学6年生だけど、注目すべきは小学1年生でも7.2%が持たせていると言う実態だ。

(出典:スマホの知恵袋

乳幼児のスマホ利用

下のグラフは2016年当時にMMD研究所が調査した結果だ。0歳から6歳の乳幼児のうち最も利用開始時期として多いのが、2歳の約19.7%であり、ついで1歳の18.9%だ。0歳でも8.4%が利用開始している。子育てする母親がスマホのヘビー利用だったりするので、これは当然の結果だろう。教育委員会でスマホのトラブルの話をしたときに、高齢の委員が自分は子供にスマホを持たせるのは反対だと言っていたけど、ガラケーではなく、スマホだった。不思議に感じて会議の後、雑談すると、孫の写真を見せてくれて、可愛くてねと目を細めていた。子供のスマホ利用に反対する頑固なおじいちゃんも、孫には弱かった(笑)。

(出典:MMD研究所

子供達のスマホに対する感性

子供達が作文の代わりに描きたかったこと

2015年から2018年の3年間は、年間200回ペースで全国の学校を回り、子供達にいろんな話をした。最近は、コロナ禍もあり、学校への訪問が制限されるが、オンラインという方法もある。当時、ある中学校でお話をしたら、担当の先生が生徒に感想文を書かせるという。ここまでならよくある話だ。しかし、ここのある生徒が「作文ではなく、4コマ漫画でもいいですか?」と先生に質問した。そして、その先生がまたかっこいい!「いいよ♪」と回答した。そして、生徒たちは4コマ漫画を描いてくれた。その一部を以下に示す。どれも素晴らしいものばかりだ。学校名や個人名は全て削除した。

4コマ漫画シリーズ(その1)

まずは最初の5つ。左から順番にテーマのみを説明すると、つながらない編、サイバー攻撃編、吸い取られる編、私のテキ(パケット上限)、びっくり編。特に、4番目はありがちかも。YouTubeを見まくって、気がついたらデータ利用量が上限に達して途端にデータ通信速度が制限されて「ハイ、死んだ。」本当に上手ですね。

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4コマ漫画シリーズ(その2)

次の5つ。また、左から順にタイトルのみを列挙すると、チェーンメール編、本当かな編、だれだろう編、チェーンメール編、電源編。1番目と4番目はともにチェーンメールに関する4コマ漫画。子供達にLINEのバトンを受け取ったことがありますか?と聞くと大体1割はいないけど、5%以上は小さく手を上げてくれる。最近は質問を隠したシークレットバトンが流行っているという。時代は繰り返す。

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4コマ漫画シリーズ(その3)

さらに次の5つ。左から順に「知らない友達」、「おどろき」、「ケンカにて」、「文字の読み違い」、「重かっただけ」だ。1番目も3番目も4番目はLINEだ。小学生1年生でもLINEは知っている。使ったことがある?と聞くと半分ぐらいは手を挙げる。でもまだ自分のスマホを持っていないようなので聞いてみると、ママのスマホで使っているとのこと。結局、母親から見ると、子供スマホを買ってやるのか、自分のスマホを使わせるのかという二者択一を迫られているということだ。自分のスマホを使わせるのが嫌だと思ったら、子供にスマホを買うことになる。この前も小学生1年生でスマホを持っているという子がいた。機種を聞いたら最新のiPhoneだった。オーマイゴッシュ!

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4コマ漫画シリーズ(その4)

最後の5つだ。タイトルのみを左から列挙すると、「え!やばい」、「お母さんのスマホ」、「こしょう」、「ケータイが・・・」、そして「だれ?」だ。以前、離島の中学校でお話をした。全校生徒27名という小さな学校だった。そして、お話をした後に「何か質問ありますか?」と聞くと一番前の生徒が手を挙げた。なんだろうと思ったら、「昨日の晩、100万円請求された。40分おきに電話があって寝れなかった。」という。いわゆるワンクリック詐欺だ。同じようにワンクリック詐欺の被害を受けた人、受けそうになった人はいますかと聞くと6名いた。うち男子が2名で女子が4名だった。「なぜ女の子が多いの?」と聞くと、男子は「ヤバイ!」と隠すのだけど、女子は「ヤバイ!」といって友達に転送するからだという。男子と女子で違う行動をするというのを勉強した(涙)。

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まとめ

子供たちはスマホを使いこなしている。でも、時には「ドキッ」とすることに直面している。問題は、その実態を大人が理解していないことだ。そして大変な問題が発生すると、大人同士で議論して、子供にスマホを持たせるのが悪いという結論になり、スマホの利用が禁止される。もしくは、LINEが悪いといってLINEの利用を禁止する。それで問題は解決するのだろうか?本来学校というのは、軽い失敗を経験して、良く生きる術をマスターするための施設ではないのだろうか。これからの情報化社会でスマホもコンピュータも利用できない子供を育てるのが良い教育であるわけがない。それよりは、大問題が生じる前に、軽微な問題が生じる前に、生徒がドキッとしたり、ヤバイ!と感じるようなことを共有することではないだろうか。自分が失敗した時に反省するのは当然だ。そうではなく友達や知り合いが直面した失敗を自分ごととして反省して、同じような失敗を犯さないようにする。それが教育ではないのだろうか。その意味では、このような4コマ漫画を描かせた先生は素晴らしいと思う。生徒同士で読みあって、「これってあるある!」とか言って、盛り上がる。そんな楽しい教育の方が子供達を育てるより望ましい方法ではないだろうか。今回は4コマ漫画だったけど、例えば、国語の授業の中で「57577の短歌でスマホのしくじり体験を読みなさい!」なんていう取り組みも面白いかもしれない。テーマと秒数を決めて、グループで動画を作らせて、文化祭などで発表させ、優秀な作品を表彰するような取り組みも面白いかもしれない。大切なことは子供達に寄り添い、子供達の目線で、子供達が成長できるような仕組みと環境を作ることではないだろうか。以前、「いじめ問題:いじめの構図と解決策に向けて」を投稿したけど、4コマ漫画で自分たちを客観視できる子供たちならいじめ問題も解消できると思った。

以上

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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