技術士二次試験(口頭試験)を受験する人は、自信と志を持って臨んで欲しい。

はじめに

2021年度の技術士試験の最後の関門である口頭試験が実施されている。10月26日に発表された二次試験(筆記試験)の合格者は受験者を数えると2,330人(総合技術監理部門を除く)だった。昨年の合格者数が2,098人(同)だったので、やはり1割程度は試練を受けるのだろう(出典:令和3年度の技術士二次試験(筆記)に合格した人は口頭試験にダッシュしよう)。受験者指導にあたっては、不合格の1割に入らないための勉強ではなく、上位合格者に入るための勉強法を勧めてきた。そのうちの一人は今日が受験日だ。是非合格に向けて、これまでの努力の成果を発揮して、すんなりと通過して欲しいと思う。そんな受験生に贈った言葉が「自信と志」だ。

大事なのは自信と志

なぜ自信と志が重要かといえば、これまでに十分な準備と学習を積み重ねてきた人は自信という武器を得る。これは一目見ただけでわかる。そして、自信のなさそうな人や、自分の発言や説明に自信のない人はやはりダメだ。しかし、自信だけあれば大丈夫かというとそうではない。技術士試験に合格することを目的としたような人には合格の栄冠は遠のく。逆に、自分は技術士にふさわしい。技術士としてこんな行動を実践して、社会の課題解決に尽力したいと言った志を持つ人には、試験官も是非合格して活躍して欲しいと願うだろう。

自信とは

自信とは、そもそもなんだろう。日本語のWikiを見ると、「自信とは自己を信頼する気質」とあるが、これだけでは納得できない。英語のWikiを見ると、次のような記述があった。目的に向けて十分な準備とやるべきことをやってきたという経験から高まるものであり、将来やりたいことをやれるという前向きな信念という説明は、合格に向けてこれまで努力してきた受験生のエールにも聞こえる。

自信(confidence)という概念は、一般的に、自分の判断力、能力、力などに対する自己肯定感として使われます。自信の語源はラテン語で「信頼する」を意味する「fidere」です。自信は、特定の活動を満足に完了した経験から高まるものであり、将来、自分がやりたいことをおおむね達成できるという前向きな信念です。自信は、自分の価値を評価する自尊心とは異なります。自信はより具体的にある目標を達成する能力に対する信頼です。1943年にアブラハム・マズローは論文「A Theory of Human Motivation」の中で、個人は生理的な生存、安全、そして愛と所属のために必要なものを達成した後にのみ、自信を獲得する動機を持つと主張しました。自尊心の充足が自信の感情につながり、それが達成されると「自己実現」への欲求につながると主張しました(出典:confidenceより要約)。

志とは

自信とは自分を信頼する信念と言える。一方、志とは、将来に向けての決意と言える。志は、心の目指す方向を表す漢字だ。漢字の足し算では、士+心=志となる。志の士は武士と同じ形だが、士(さむらい)ではなく之(ゆ)くの略字であり、心の之く方向を表します。中国最古の詩集である詩経の序文には、「詩は志の之く所なり。心に在るを志と爲し、言に發するを詩と爲す」と書かれている。下の図は、有名なクラークの銅像であり、「Boys, be ambitious.」と書かれている。日本語では「少年よ、大志を抱け」である。学問を志すことを志学、物事をしようとする気持を志気、志しを同じくする者を同志、大きな志を大志と言う。技術士を目指す人は是非大志を頂いてほしい。


(出典:風船あられの漢字ブログ

まとめ

自信は過去の経験を踏まえて自分への肯定感だ。そして、志は将来に向けての決意だ。自分に自信を持ち、将来へのビジョンを持つ。そんな人は輝いて見える。きっと素敵なオーラをまとうことができる。そんなオーラを身につけて口頭試験に臨めば合格しかないと確信する。健闘を心より祈ります。

以上

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