はじめに
科目履修生ではあるけど、半年ぶりに社会人学生となった。仕事の方は1時間の時間休を頂くことで対応することにした。13回なら13時間なので溜まっている年休消化に丁度良い。講義がいきなり英語で始まったはちょっと困惑したけど、日本人が話す英語なので、わかりいやすい。英語のリハビリにはこれまた丁度良い。双方向の授業を心かけているけど、実態はほぼ片方向の講義だった。これは今後、講師が変わると雰囲気も変わるだろう。色々な大学の第一線の教授陣から最新のテーマの話を聞けるのはとても楽しみだ。
科目
今回受講を決めたのは、「脳型情報処理機械論」だ。これは、現在の人工知能技術が直面する課題や限界を乗り越えるためには、人間の脳の機能と仕組みを深く知ることが重要という認識からの学問だ。昨日投稿した「バイオミメティクスとは自然の生物は進化の中で生まれた叡智に学ぶ工学的アプローチだ。」とも共通する考え方といえる。
講師
講師は東京大学大学院情報理工学系研究科知能機械情報学専攻の國吉康夫教授だ。國吉教授は東京大学で1991年に博士号を取得後に産業技術研究所に入社し、1996年から1997年までMITのAIラボで客員研究員を務めた。東京大学に戻り2001年に准教授、2005年に教授に就任されている。人工知能やロボットの最前線での研究を続けている。下の写真は2009年の東京テクノ・フォーラム21においてゴールド・メダル賞を受賞された時の写真だ。ユニークなのは、人型ロボットを用いた動作のツボやコツを解明した部分だ。例えば、起き上がりの動作は人間なら簡単にできるが、ロボットにさせるにはツボやコツがいる。人の動作を繰り返し計測することで、接地点が尻から足に移る瞬間に跳ね起きすることがコツだと見極めた。面白い。
(出典:東京大学)
受講生
今回は、残念ながら対面ではなくZOOMを活用したオンライン授業だった。社会人学生の自分としては、オンライン授業の方が正直参加しやすくラッキーだけど、対面で授業を受けたいという気持ちもある。今回、ZOOMに参加したのは74名だけど日本人が半分、外人が半分という感じだ。國吉教授から最初は画面をオンにしてと要請があり、臨場感が一気にましたが、目立つのは外人の多さだった。若い学生が多いのと、女性の比率も2−3割といったところか。なかなかヘテロな雰囲気で良いと思った。
テキストと出欠確認
事前に展開されたPDFの資料が5種類あり、トータルのページ数では115ページに及ぶ。最初のイントロダクションの資料に「Today`s Code」と記載があり、なんだろうかと思ったら、学生用のWEB画面にそのコードを入れると、オンライン上出席となる。開始後15分以内に入力することを求められる。それを過ぎると遅刻となり、さらに45分経過するとブロックされ、欠席となる。質疑応答はZOOMのマイクをオンにして発言することも可能だけど、誰も質問していなかった。また、チャットを用いて質問することも可能だ。自分はこれで質問を1つした。すぐには気づかなかったけど、しばらくして気づいて、簡単には解説してくれた。
感想
講義は英語
テキストは日本語と英語の併記が基本で、日本語のみや英語のみのスライドもある。説明は9割以上は英語で、時々、英語での説明に詰まると日本語になったりする(笑)。脳とかシナプスとか難解な部分を英語で説明するのは大変だと思う。
講義は片方向
チャットで質問したことに、答えてくれたし、質問を募ってくれているので、その意味では双方向だ。しかし、学生も空気感を探っている感じがあって、海外からの学生や留学生がもっとアグレッシブに発言するかと思いきやほとんど反応がなく、実態はほぼ片方向での講義だった。國吉先生もランダムに学生に質問したり、意見を求めたりすることはない。講義の内容は興味深いので大丈夫だが、興味を失った途端に睡魔が襲って来そうな気がする。
全部で13回
最初の2回は國吉教授の授業だけど、3回目以降は国内の多彩な大学の教授による講義だ。それぞれの専門分野の話が聞けるのは非常に楽しみだ。11月19日は大学の試験の時期だけど、この講義では試験はせずに、最新のトピックについて國吉教授が話をしてくれる。これも楽しみだ。
採点は出席点とレポート点
単位の評価の60%は出席点だ。つまり、全部出席すれば、合格ラインギリギリの60点はもらえる。その上で、講義の終了後にレポートを提出する。文字サイズの指定はなかったが、A41枚程度とされる。13回の講義のうち最も興味深かったテーマを一つ選び、そのテーマにおける他のグループでの研究内容を調べ、それぞれを対比しながら学生の意見をまとめるという内容だ。どのテーマを選ぶかでほぼ決まりそうだ。締め切りは1月24日なので、年末年始にしっかりと仕上げたい。
以上
最後まで読んで頂きありがとうございました。
拝