芸能人でなくても歯は命(^^) 悪いところだけ削って治療するCR充填法はすごい。

はじめに

昨日は、歯石のクリーニングのために歯医者に通う。一通りきれいになったので、次は4ヶ月後にいくことになった。年に2−3回クリーニングすれば歯も健康な状態を維持できそうだ。美人の歯科医と歯科衛生士が揃っていて次回の訪問が今から楽しみだ(笑)。

虫歯の減少

虫歯児童率は図1に示すように1950年代に急増している(出典1)。自分が小学生の頃は80%だったが、1980年代ごろから減少し、今は30%ほどまで低下している。子供の病気で減少しているのは虫歯で、増加しているのが近視だ。ただ、虫歯が1950年代にこれほど急増していたとは知らなかった。


図1 小学生の虫歯児童率の推移(%)

貧困と虫歯の関係

図2は、都内23区を対象として、平均世帯年収と公立小学校低学年の虫歯児童率の相関を調べたものだ(出典2)。これによると、相関係数が-0.8349とあり、かなり強めの逆相関が確認されている。特徴的なのは千代田と足立区だ。千代田区の年収は足立区の年収の倍ほどだが、虫歯率は半分程度だ。なお、平均世帯年収は2013年のデータであり、縦軸は2015年の統計だ。


図2 貧困と虫歯の関係

歯科衛生士の増加

図3は厚生労働省「衛生行政報告例の概況(平成12年から平成30年)」からだ(出典3)。2000年の6.7万人から2018年には13.2万人とほぼ倍増している。歯科衛生士がこれほど人気の職業になるとは驚きだ。自分が、学生寮に入っていた頃に寮長だった友人の彼女が歯科衛生士を目指していて、実技試験を受けるための素材を探していた。寮長の権限を執行して、寮生全員を体育館に集め、検査したところ、歯石がない学生と歯石があるけどタバコのヤニとかで固まっていて取りにくい学生が多かったようだ。幸か不幸か、取りやすい歯石が程よく残っているというので自分が実験材料にされた。試験の前日は彼女の自宅に宿泊して、事前に余計な歯石をとり、当日の試験に向かい、彼女は首尾よく合格した。寮長をしていた友人とはしばらく会っていないが、奥さんとなった彼女は元気かと気になる(笑)。


図3 働いている歯科衛生士人数の推移

年齢とともに増加する歯周病

歯周ポケットとは、歯と歯茎(はぐき)の間のわずかな隙間のことだ。これが2mm以下であれば健康な歯茎と言えるが、これを超えると歯肉炎や歯周炎とされる。このような歯周ポケットを保有する人は図4に示すように年齢とともに増大しているのが実態だ(出典4)。
・健康な歯ぐき  0.5~2mm
・歯肉炎  2~4mm
・軽度歯周炎  3~5mm
・中等度歯周炎  4~7mm
・重度歯周炎  6mm以上

図4 年齢とともに増加する歯周病

画期的な簡易治療法「光重合型コンポジットレジン(CR)」

心配なのは、1960年代に小学生だった人は、今は60歳代だろうか。児童の時には、虫歯が80%あり、高齢になると歯周ポケットが増大する。まだまだ歯科医の意義はありそうだ。また、昔は虫歯の部分だけでなく、被せ物を固定するために複雑な形状に削り取り、そこに被せ物をした。子供の時はなんで虫歯の部分だけ削って何かを詰めないのだろうと不思議に思っていた。しかし、最近はそんな魔法のような治療が普及している。それはコンポジットレジンを活用した治療法だ(出典5)。コンポジットレジンとは、セラミックの粒子と合成樹脂を合わせた複合材料であり、セラミック粒子80%に対し合成樹脂20%という組み合わせが良いとされている。そして、虫歯の部分を削り、そこにコンポジットレジンを盛りつけてから、光を当てると固まる。900mW/cm2のLEDなら5秒から10秒放射すればOKだ。なんと便利だ。これなら児童の治療も簡単だろう。

図5 コンポジットレジン充填法

まとめ

これまで1年に1回ぐらいは歯医者に行って歯石を取ってもらっていたが、このコロナ禍で放置していたけど、2年ぶりに歯科医に通った。裏に隠れていた歯石もきれいに取ってもらってスッキリ。詰め物をしている部分が少し虫歯になっていると言われ、治療してもらったら30分ほどで完了してびっくり。それがコンポジットレジン充填法だった。この技術がもっと進化したら虫歯やホワイトニングなどは簡単に治療できるようになるだろう。定期的に歯石を取ってきれいにメンテナンスすれば、70歳以上でも自分の歯で健康に食事ができるだろう。そうありたいと思う。

以上

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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