経営管理に貢献できるITの基本と最前線のITの外観、日本技術士会での講演内容のダイジェスト版

5G

はじめに

2年ほど前になるけど、日本技術士会の認定グループである経営管理チームからの依頼もあり、2時間ほど話をした。タイトルは、経営管理に貢献できるITだ。参加者は多彩だけど、経営工学部門の技術士が多かった。その全てをここで示すことはできないが、特徴的なトピックをまとめておきたい。

アンドロイドの変遷

Androidとは、Googleが開発したモバイルシステムのOSだ。いわゆるオープンソースだ。世界には20億台以上が使われている。そもそもはAndroid社はベンチャー会社として2003年に設立され、それをGoogleが2005年に買収した。最初のAndroid対応機種は2008年10月に発売された。下の図はその後のバージョンアップの歴史だ。Android OSはABC順にバージョンアップしている。2018年はPで始まるPieだ。2019年はQueenで、2020年はRoomだ。2021年はSで始まるなんだろう。
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5Gの必然性

5Gが必要なのか?と聞かれることがある。必要です。今の3Gとか4Gだと、増大する端末数に対応できない、増大するトラヒックに対応できない、高速化のニーズに対応できない、低遅延の通信ニーズに対応できない、高速移動中の通信に対応できない。これらを解決することは可能なのか。残念ながら、これらの全てを同時に実現することはできない。ではどうするか。5Gではスライシングという概念を導入することで解決した。
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スライシングの意味

通信ニーズは多様だ。例えば、動画の視聴は楽しいけど、必要以上の速度が必要ではないし、遅延だってそれほどシビアではない。車車間では、低遅延は必須だし、同時接続数の拡大は必要だけど、高速性が必要でもない。それぞれのユーザが求める通信ニーズを見極めて最適な組み合わせとするのがスライシングの特徴であり、目的だ。
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出典:http://cisco-inspire.jp/issues/0023/featuredstory3.html

LPWA

いわゆる携帯電話の通信は広いエリアをカバーするが、そのための消費電力が大きい。下の図で言えば右上のゾーンだ。Wi-FIは左上。Bluetoothは左下。そして、右下がLPWAだ。つまり、消費電力が小さいけど、提供エリアが広いのが特徴だ。エリアがなぜ広いかと言えば、いわゆるプラチナバンドと呼ばれる920MHz帯を使うためだ。なぜ、消費電力が小さいのかと言えば、送信タイミングや受信タイミングを制限し、待ち受け時間を減らすなどの工夫を凝らしたためだ。
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出典:IT(情報技術) | 日経 xTECH(クロステック)

Iot〜ビッグデータ〜AI

モバイル端末はかつて10年で10倍のペースで拡大した。しかし、携帯電話やスマートフォンの利用台数は1Gでは10万台、2Gでは100万台、3Gでは1000万台、そして4Gで1億台だ。しかし、携帯電話やスマートフォンの台数が5Gで10億台になるわけではない。増えるのはIoT機器だ。シスコの予測では、2020年のIoT機器は世界で500億台規模になるという。そして、そのように拡大するIoT機器は通信機能を持っているので、当然通信を行う。位置情報もある。センサー情報もある。映像情報もある。マーケット情報もある。そんな多種多様なデータをビッグデータとして蓄積する。しかし、貯めるだけでは意味がない。それらを分析して活用する必要があるが、人手では分析しきれない。その時に期待されるのが、AI分析だ。しかし、AI分析は万能ではない。現時点ではAとBに相関関係があるのかどうかは分析できる。しかし、それは相関関係であって因果関係ではない。医療情報を分析できるが、なぜその結論が導出されたのか説明できない。医療の世界では説明責任があるが、AIではなぜかを説明できない。現時点では医者が最終判断をする必要がある。
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出典:http://www.jmode.co.jp/

モデルの複雑さと予測精度のトレードオフ

あるデータを分析する時には、モデル設定は重要だ。例えば、下の図の①は線形モデルに当てはめようとするが、これでは無理がある。②はより複雑なモデルに当てはめようとするが、モデルが複雑すぎて結論が出ない。ちょうど良いのは③のモデルだ。したがって、ビッグデータを分析する時にも、どのようなモデルを設定するかが非常に重要だ。
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出典:Logics of Blue | 統計分析や統計的予測・意思決定理論など

拡大するGAFA

GAFAとは、GoogleとAppleとFacebookとAmazonだ。それぞれの注意点は胸に刺さる。自分はこれらの全てに該当している気がする。Googleであらゆる疑問に対する答えを求めているし、Appleを使うことがかっこいいて思っている。自動運転のApple Carが売りに出されたらすぐに買いたい。Facebookは流石に最近は控えているが、常に自分を晒したいという欲望が起きる。最後にAmazonなしの生活はもう考えられない(苦笑)。
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出典:GAFA ガーファ|the four GAFA 四騎士が創り変えた世界

GAFA v.s. BATH

GAFAに対抗できるのは残念ながら日本企業ではなく、中国企業だ。具体的には、中国の百度(B)、アリババ(A)、テンセント(T)とファーウェイ(H)のBATHだ。3社のBATの時もある。BATHはGAFAにはまだ追いつかないものの、頑張っている。アリババはアマゾンの売り上げには届かないが、利益額ではアマゾンを超えている。しかし、アマゾンは利益を最大化することに執着することはなく、研究開発に投資することを優先している。したがって、将来の成長性を優先するのか、現在の収益性を志向するのかという価値観の問題があることを理解しておく必要がある。
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出典:https://www.jmca.jp/column/detail/11991

量子コンピュータの種類と特徴

ムーアの法則の限界をブレークスルーする技術として期待されているのは量子コンピュータだ。この原理の一つである量子アニーリングを提唱したのは、東京工業大学の西森秀稔教授だ。そして、この技術を実用化したのが、量子アニーリング方式であり、カナダのD-Wave社が実用化した。これに対して、IBMやGoogleが注力するのが量子ゲート方式だ。量子アニーリングはアナログ的でが、量子ゲートはデジタル的といわれる。一方、この両方式は極低温の環境設定が必要だが、そうではなく常温での運用を目指すのが量子ニューラルネット方式だ。しかし、どの方式が覇権を握るかどうかは今後10年後には明らかになるのだろうと思う。
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出典:http://www8.cao.go.jp/cstp/sentan/kakushintekikenkyu/yusikisha_28/siryo1.pdf

ブロックチェーン技術の将来性

ビットコインが過熱したのが2017年だ。3月の頃には7万円ほどだったのに年末には200万円近くまで高騰した。そして、バブルがはじけて現在は43万円ぐらいまで低下している。その後また高騰したり、暴落したりしている。ビットコインが今後本格的に普及するにはマイニングの電力消費を少なくする必要がある。現状はコンピュータパワーや電力を浪費しすぎる。また、分散処理だから信用できるというのも信用できない。だって、データが不一致した場合には多数決で決めるので、マジョリティを握れば、嘘も本当になる。こんなシステムを信用できると言えるのだろうか。このビットコインは下の表で言うパブリック方式だ。ブロックチェーンにはこれ以外にもコンソーシアム方式やプライベート方式がある。銀行などでコンソーシアムを形成してその関係者内でブロックチェーンを運用する方式であればマイニングの浪費はない。リップル方式はこのコンソーシアム方式の代表格だ。さらにはプライベート式もある。ブロックチェーン技術は今後もう一度脚光をあびるだろうと思う。
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まとめ

これまで紹介したトピック以外にも日本人の幸せ感を高めるにはどうするべきなのかとか、ベーシックインカムの狙い、平安時代から日本人の心を教えてきた実語教の話などもした。技術士の諸先輩も流石に実語教をご存じなかった。しかし、もう少し実語教は日本で市民権を得てほしいと思う。日本人が日本の宝を知らなすぎるのは問題だと思う。技術の世界は日進月歩だ。しかし、人間社会には、このように急速に変化し続けることと、変化しないことの両方を大切にすることが大事だと思っている。新しいものを取り入れながらも古いものを大切にする、そんな姿勢が今後ますます重要になるのではないだろうか。

以上

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