100年後の未来から社会的課題を考える。エネルギー、治山治水、心、お金、デジタル、軍事の6つを重点的に深掘りしたい。

はじめに

社会的課題と言われて連想することはなんでしょうか?社会的課題を考える前に、あるべき姿をイメージしたい。その上で、現状に目を向けると数多くの乖離=課題に気が付く。今回は全般的な課題を網羅しながら、自分の興味をベースに6つの課題とその対策の方向性をピックアップした。今後はこの6つをさらに深掘りしたい。

課題

課題とは、あるべき姿と現実のギャップであり、解決すべき問題だ。もし、そこにギャップがなければ課題にはなりえないし、解決できなければ意味がない。では、あるべき姿とは何か?ここが明確でないと課題の議論が進まない。

あるべき姿

内閣府によれば、平成27年の第5回基本計画専門調査会において次の3つを目指すべき国の姿としている(出典)。
・持続的な成長と社会の発展の実現
・安全・安心かつ豊で質の高い生活の実現
・地球規模の問題への対応と世界の発展への貢献

経済・社会的課題

あるべき姿として示された3つをもう少し細かく定義すると次のようになる。

1) 持続可能な成長と地域社会の自律的な発展

・エネルギー・資源・食料の安定的な確保
・超高齢化・人口減少社会に対応する持続可能な社会の実現
・産業競争力、地域活力の向上

2) 安全・安心な生活の実現

・環境変化に対応した食品
・大気、水、土壌等の生活環境
・より良い労働環境
・自然災害への対応
・サイバーセキュリティ対応
・国家安全保障上の諸課題への対応

3) 地球規模の問題への対応

・気候変動、生物多様性の減少
・途上国の人口増加、急激な都市化に伴う問題

NPO法人20分野の活動

これらの社会的な課題を解決することは簡単なことではないが、NPOの活動は、これらの課題を解決できるように20の分野を定義している。なお、NPOとは、特定非営利活動促進法(1998年3月成立)に基づき法人格を得た特定非営利活動法人(Non-profit Organization又はNot-for-Profit Organization)である。20の分野とは次のような活動だ。

・保健、医療又は福祉の増進を図る活動
・社会教育の推進を図る活動
・まちづくりの推進を図る活動
・観光の振興を図る活動
・農山漁村又は中山間地域の振興を図る活動
・学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動
・環境の保全を図る活動
・災害救援活動
・地域安全活動
・人権の擁護又は平和の推進を図る活動
・国際協力の活動
・男女共同参画社会の形成の促進を図る活動
・子どもの健全育成を図る活動
・情報化社会の発展を図る活動
・科学技術の振興を図る活動
・経済活動の活性化を図る活動
・職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援する活動
・消費者の保護を図る活動
・前各号に掲げる活動を行う団体の運営又は活動に関する連絡、助言又は援助の活動
・前各号に掲げる活動に準ずる活動として都道府県又は指定都市の条例で定める活動

ターゲットとしたい7つの社会的課題

課題1:エネルギー問題

あるべき姿:持続可能なエネルギー供給と可能
現状の姿 :石炭や石油への依存度が高い
解決の方向:LNGの安定的供給インフラ、水力発電の活用、ゼロエミッション志向

(出典:太陽光チャンネル

課題2:治山治水問題

あるべき姿:森林の木材資源の活用と再生の持続可能な循環
現状の姿 :放置された森林、高齢化した樹木、木材資源の埋蔵
解決の方向:国産木材資源の活用、適切な伐採と植樹、木材の長寿命化

(出典:愛知の木材

課題3:心の問題(いじめ)

あるべき姿:日本人としての誇りと自信と自己肯定感を持つ子供
現状の姿 :低い自己肯定感、自信や誇りの喪失、いじめ、自殺
解決の方向:実語教など古典から日本人の知恵を学ぶ、日本人のDNAの再発見

(出典:Business Journal)

課題4:お金の問題

あるべき姿:国民全員が豊かな精神と適切な経済性の涵養
現状の姿 :貧富の格差、非正規社員と正規社員の格差、格差の拡大
解決の方向:教育革命、起業支援、夢の実現、神山まるごと高専

(出典:gooddo)

課題5:デジタル活用

あるべき姿:高度な情報処理技術を用いて社会的課題を解決
現状の姿 :将来を現状の延長として考えて対応
解決の方向:あるべき姿から逆算してやるべきことを決める

(出典:IT Leaders)

課題6:軍事問題

本当は5つの課題にするつもりだったけど、100年後の日本を考えた記事を投稿した時に、軍事問題の重要性を感じた。自分自身は軍事の専門家ではないけど、在日米軍及び在沖米軍を合計4年間担当したこともあり、軍事には関心を持っていた。関心を持っていただけのレベルだけど、100年後の社会がより良い方向に向かうには軍事問題を避けて通ることはできないと感じる。無能で無知が現状だけど、少しずつ現実を調べて課題を深掘りして行きたいと思う。下の写真はイラン軍に引き渡された軍事用のドローンだ。

(出典:ParsToday)

社会起業家

社会起業家は日本でも立ち上がりつつあると言えるのだろうか。東京工業大学が社会起業家の育成コースを2016年に設けたが、現在は募集していない。2010年には東京都新宿区に社会起業家の養成・支援をミッションとするビジネススクールとして社会起業大学が開設したが、成果は出ているのだろうか。内閣府の経済社会総合研究所では、社会起業家に近い概念として交流型イノベータを提唱しており、次のような能力を求めている。これらを持ち合わせているという人はすでになんらかの事業を起業しているだろう。

・強い動機・ぶれない軸の共有
・目的・目標に応じた経営管理・マネジメント手法の実践
・優しい天才
・ワイルドを楽しむ
・新たな価値の創造を目指す姿勢

まとめ

例えば江戸時代には農民はせっかく収穫した米を年貢として納めた。しかし、それは農民を飢餓から守るためのセーフティネットだったという話を聞いたことがある。つまり、農民が納めた米は1年間蔵に保管し、天変地異等の災害や飢饉が発生した場合には、その蔵の米を農民に還元した。年貢を収めていないと還元されないので、農民は進んで年貢を献上した。農民は新米を頂くが、これを管理する武士は新米ではなく、1年間寝かせた古米を頂く。そんな風な仕組みになっていたと聞いた。ネットや文献でその裏を取ろうとしてもなかなか見つからないけど、きっとそのような側面はあったのだと思う。現在のコロナ禍において飲食店の営業時間の制限やアルコール類の制限がされているが、国民のための施策となっているのだろうか。コロナの感染者が出たらその店は一定期間閉店するというようなルールであれば、店も安全対策に努めるし、利用者も注意するのではないだろうか。飲食店は、正当な理由と補償がない限り対応できないと断固として抗議しても良いのではないかと思うけど、そのような意見は少数派なのだろうか。国民目線で課題解決にあたるべきだと思う。

以上

最後まで読んで頂きありがとうございました。

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